> > 恐れていた!田園都市線の特急運行宣言! 東急田園都市線・東京メトロ東西線・東京メトロ半蔵門線臨時列車運転(2017年7月11日~21日)
2017年07月03日

恐れていた!田園都市線の特急運行宣言! 東急田園都市線・東京メトロ東西線・東京メトロ半蔵門線臨時列車運転(2017年7月11日~21日)

東急電鉄は6月27日、プレスリリースにて7月11日より時差Bizライナーとして田園都市線に臨時特急を運転すると公表した( http://www.tokyu.co.jp/file/170627-11.pdf )。また東京メトロも同日、プレスリリースにて7月11日より時差Bizトレインとして東西線に臨時列車を増発すると公表した( http://www.tokyometro.jp/news/images_h/metroNews20170627_61.pdf )。今回はこれらについて見ていく。

1. 史上初、田園都市線の特急運行

今回2017年7月に実施される田園都市線の臨時列車運行では、7月11日~21日の平日に東急田園都市線で特急列車が史上初めて運行される。今回運行される田園都市線特急は中央林間を6時04分に出発し、長津田、あざみ野、溝の口のみ停車し、渋谷に6時43分に到着し、押上まで半蔵門線内は各駅に停車する。各駅停車の待避は別のプレスリリースによれば( http://www.tokyu.co.jp/tokyu/biZ-2017.pdf )、江田、梶が谷、桜新町で行い、1駅差で臨時特急に接続できない超不親切設計である。この臨時特急がいるだけで他の複数の列車を繰り上げ発車しなければならない迷惑設計であるが、この臨時特急、田園都市線内で39分かかっており、停車駅が減った割に昼間の急行の所要時分である38分よりも遅い時刻設定となっており、前を走る急行と比べても2分遅い。最大の原因は中央林間→長津田間は本来6分~7分で運行すべきところを各駅停車に挟まれていることから10分かけて運行するからなのだが、一体なぜこのような列車を設定するに至ったのだろうか、考察してゆく。

1.1. 特急停車駅は全て他鉄道路線と乗り換えられる駅

今回設定された田園都市線特急は急行と比べて大幅に停車駅を抑えている。特急に停車する中央林間は小田急江ノ島線から、同じく停車する長津田はJR横浜線から乗り換えられるが、青葉台はバス路線は充実しているが鉄道からは乗り換えられない。特急の停車するあざみ野は横浜市営地下鉄ブルーラインから乗り換えられるが、たまプラーザ・鷺沼は乗り換えできる鉄道路線がなく、なおかつ他急行停車駅より利用者が少ない。

特急の停車する溝の口はJR南武線から乗り換えることができ、かつ東急大井町線へ乗り換えることができる。しかし大井町線次の列車は6時31分の緑の各駅停車。急行電車は6時40分まで11分待たなくてはならないし、6時31分の緑の各駅停車が大井町まで先着してしまう。それもそのはず、3分差で発車してしまう溝の口6時26分発(注:臨時特急運行に伴い1分繰り上げ)の急行は長津田始発なので、特急のすぐ前を延々と走る列車だったのだ。臨時特急運行のため2分繰り上げられたとはいえ、急行が前にいては高速で走ることができないため遅く設定されたのだろう。

次に再開発の著しい二子玉川は東急大井町線へ乗り換えられるが、溝の口でも乗り換えられるため通過となったのだろう。最後の急行停車駅三軒茶屋は東急世田谷線から乗り換えられるはずなのだが、特急は通過する。世田谷線沿線から渋谷に行くには東急バスがあるだろうということなのだろう。でも、こんなに接続が悪い列車を少ない停車駅で設定しても、乗ってくれる人はいるのだろうか。

1.2. 特急は東京都内全駅通過は、東急電鉄の目論見か

今回設定される特急の停車駅は、中央林間、長津田、あざみ野、溝の口、渋谷である。渋谷以外神奈川県内であり、終点渋谷を除いて東京都内に停車駅が無い。東京都の政策で都民ファーストの会代表が都知事のはずなのに一体何をしているのだろうか。これだけ見たら都民が利用できない、神奈川県民専用列車ではないか。

急行停車駅で東京都内の駅は南町田(土休日のみ)、二子玉川、三軒茶屋とある。南町田は平日は急行通過駅なので特急を停車させない理由はわかる。でも、二子玉川と三軒茶屋はなぜ通過するのだろうか。2015年大都市交通センサスによれば、東急田園都市線は利用の3割以上が渋谷~二子玉川間内のみの利用で、東京都内で最大の人口を誇る世田谷区からの利用は大いにあるはずだ。にもかかわらず世田谷区内は完全通過。渋谷までノンストップだ。百歩譲って特急の設定により急行の混雑が分散して、世田谷区に停車する列車の混雑が和らぐとしても、利用者が少なくなるのは必須だ。

しかし、なぜこうも使いづらい列車の設定となったのだろう。1つは東京都の陰謀説。7月2日投開票の東京都議会議員選挙で地方議会では異例の与党を作りたい小池百合子氏が、東京都議会議員選挙の告示期間中に東京都としてプレスを出すことによって選挙で票を集めることに一役買わせようとする説。あらかじめ決まっていたのであればわざわざ田園都市線に特急を運行させて話題をとる必要はないし、東京都議会議員選挙の告示期間中にしなくてもよいはずだ。鉄道界でも小池劇場を演出する可能性は、過去の都知事の選挙戦略的に十二分にあり得る。残念ながら官僚の応援演説での失言によりテレビや新聞社はこのニュースをあまり大きく取り上げてくれなかったが、ある意味成功したといえば成功しているので結果オーライということなのだろう。

そして2つ目が東急電鉄本気でない説だ。東京圏の混雑率を見たると、私鉄で高いのは東京メトロ東西線、小田急小田原線、東急田園都市線の3つだ。このうち小田急小田原線は東京都の連続立体交差化事業は残るは周辺設備の整備のみとなっており、残るは梅ヶ丘~代々木上原間の複々線化事業だ。2018年3月には完成し朝ラッシュ時の運行本数を毎時27本から毎時36本まで1.33倍に増やして、混雑率を160%程度にまで下げるという。「時差Biz」では混雑率を150%まで将来的に下げる予定で設計しているが、目先の目標である混雑率180%未満化へは時間の問題でしかない。そのため今回の朝の増発は行わない予定となっている。東京メトロ東西線は南砂町駅の2面3線化と九段下駅折返し設備増強などを行っているが、それでも不十分とされる。

そして東急田園都市線は、大井町線とバスで逃げようとしている。つまり根本的な混雑緩和対策を行う気がないのだ。となれば、東京都の押し付けでいきなり混雑率を180%に抑えなさいと言われてもできない。東急電鉄は時差Bizより前から将来的に朝オフピークの列車の増発を計画的に行うと既に公表しているにもかかわらず、東京都にせかされているのだ。東急電鉄としては予定通り2020系を増備してその分で増発させたいのであるから、時差Bizによる促進に半分波に乗りつつでも当初の予定通りに進めたいのだ。となると、東急電鉄としては今回急行より遅い特急を敢えて運行することにより、利用者が振るわなく効果がなかったとして潰したいのであろう。そのためにわざと停車駅を絞り、使いにくい列車として運行し、なおかつ東京都内全駅通過とすることにより暗に東京都を牽制しているのではないだろうか。

2. 東西線も2本増発

今回の2017年7月の東京圏における臨時列車運行では、東急田園都市線の臨時特急「時差Bizライナー」に注目が集まっているが、東京メトロ東西線でも7月11日~22日の平日に「時差Bizトレイン」として平日朝に臨時列車が運行される。地下鉄東西線で運行されるのは朝6時台後半に大手町・九段下に到着する快速列車1本と各駅停車1本で、快速に関しては最初の通勤快速の運行より、西船橋基準で18分、大手町基準で23分早い時刻での運行となり、前後の各駅停車と比べても5分程度早く到着することができる。特に平日朝は8時台までは東京都内各駅に停まる通勤快速しかないから、通過区間の多い快速列車の設定は千葉県民にとってはかなり貴重となる。

では田園都市線特急のように神奈川県民専用列車になるかというとそうでもない。快速であったとしても東陽町から先は各駅に停車するし、なにせ地下鉄東西線では各駅停車も1本増発している。快速が全通過となるが浦安より利用者の多い江戸川区の葛西・西葛西からもきちんと需要を拾うことができるのだ。東京メトロとしては前前都知事の鶴の一声で東京都交通局と併合されるのはたまったもんじゃないと思っている節があり、現都知事はそのようなことは考えないだろうが東京メトロとしては最善の策を尽くしているようにアピールしないとまた都営地下鉄との併合話になりかねない。この快速と各駅停車の増発および時刻変更により、全列車合わせて3分以内で電車が来る時間帯が23分繰り上がるものと思われる。

3. その他にも多数のキャンペーンを各社で実施

今回2017年の7月に平日朝に増発されるのは東急田園都市線の特急1本と東京メトロ東西線の快速及び各駅停車であるが、その他の各線でも通勤Bizに合わせて様々なキャンペーンを実施する。

これまで早起きキャンペーンを行っていたのはほぼほぼ東急田園都市線と東京メトロ東西線くらいであったが、今回の通勤BizキャンペーンによってJR東日本の総武緩行線では系列店で買い物をすることにより特典がもらえたり、東武鉄道と西武鉄道は特急やライナー使用で様々な特典を設けることとなった。これにより時差通勤やライナー利用を促進する狙いがあるものと思われる。

4. 結び

これまで東京都が告知してきた「時差Biz」内の鉄道事業者取り組みレポートでは、東京都交通局を含めこれまで過去に実施・告知してきたものばかり掲載されており、実質改善されないのではないかという憶測も一部では立っていた。しかしたった1年で社会実験的とはいえある程度効果を出そうとしているところは評価できる。選挙目的の劇場をこしらえるための一過性のものかもしれないが、今後どのような対策を練っていくのか慎重に見守りたいと思う。

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posted by 快速++ at 12:29| Comment(4) | TrackBack(0) | 臨時列車情報 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
東急電鉄さんに一言
田都特急運行宣言は良いけどさ、その前に田都全駅にホームドア付けた方が良いんじゃないの?
そうじゃ無くても田都人身多いんだからさ。田都某駅住人
Posted by ピーたん at 2017年07月03日 17:39
都心に近い側からは乗車させない列車と、途中市発で都心側全停車を多くして、全体の混雑回避て案は、昔から出ては消えてましたね。それ以前に全線で増発が必要になり、やがて飽和状態になったからでしょうね。渋谷駅の改良もホームドア以外やらないと社長も断言してるので、混雑の対策は基本的には何もしないんでしょう。
Posted by すずしい電車がいい at 2017年07月03日 21:02
相変わらずですなぁー東急は
もっと他にお客様のためにやることあるんじゃないのかね…
ほんと超不親切退避やめろっての
あれのおかげで急行が余計混むってわからないのかねーまず考え方直してお客様第1主義にしてくれないかね…儲け主義のクズ企業と言われてるんだからさ
Posted by たけ at 2017年07月04日 20:16
普通に考えれば遠近分離。
高密度運転している区間で短距離ならわざわざあえて混雑区間内だけを特急に乗ってもらう必要はないだけだと思うが・・・。
時差通勤→混雑緩和を考えているのに、混雑区間にわざわざ停車駅を作ってそのための列車がより混雑するほうに誘導するほうが不自然だと思うけど。
Posted by ななし at 2017年07月20日 13:14
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