2017年04月23日

接続改善&輸送力増強するも値上げの嵐 嵐電(京福電気鉄道)ダイヤ改正(2017年3月25日)

京福電気鉄道では、2月24日、プレスリリースにて2017年3月25日にダイヤ改正を行うと公表した( http://www.keifuku.co.jp/release/pdf/20170224_randen_dia.pdf )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 西院駅の乗り継ぎ改善

今回2017年3月25日ダイヤ改正では、西院駅での乗り継ぎが改善される。これは、嵐電西院(さい)駅が阪急西院(さいいん)駅近傍に移設し、阪急西院駅の改札口・出口を新設し乗り換え時間を5分から2分程度に短縮した。これにより嵐電では阪急との接続時間見直しにより時刻を変更した。これにより昼間は四条大宮・嵐山それぞれ発でせっかく毎時0分から10分毎となったにもかかわらず、今回のダイヤ改正で4分ずれることとなった。
乗り換えが改善されたとはいえ、まだまだ便利とは言い切れない事情がある。それは、阪急西院駅には、昼間の速達種別である特急が停車しないのだ。通勤時間帯に運行される通勤特急は停車するためラッシュ時は全停車であるのだが、昼間は京都府内各駅に停まる準急しかない。阪急としては、太秦などは嵐電を利用しても構わないが、嵐山に行くなら(特に梅田からの場合)桂で乗り換えて阪急嵐山線を使ってほしいということなのだろう。

2. 嵐山本線は輸送力増強

今回のダイヤ改正では阪急との接続を改善したこともあり、嵐電では輸送力増強も今回のダイヤ改正で図った。嵐山本線では平日朝は9時台まで2両編成で運行することにより輸送力増強を図っている。また朝6時台は2本増発し、輸送力をさらに向上させる。7時台は1本減便しているものの、西大路三条始発の3本を西院始発に1駅延ばすことにより、西院駅基準では2本増発し阪急京都線との接続を改善する。
夜間についても四条大宮22時台発列車を2本増発し10分間隔とすることで、阪急と運転間隔を合わせることでこちらでも接続改善を図る。これに合わせて北野線も朝夕に増発し、帷子ノ辻での接続も改善する。

3. 強気の嵐電10円値上げ

そんな中、嵐電は2017年4月1日より普通運賃を210円から220円に値上げした( http://www.keifuku.co.jp/release/pdf/2017unkaininka.pdf )。これに伴い定期券も通勤・通学とも対キロ制から均一制に移行し、通勤定期券では割引率43%、通学定期券では69%となった。これまでは対キロ制であったが、通勤定期券割引率が15%~60%とバラつきがあり、四条大宮~嵐山間を定期利用すると1カ月に25往復しないと元が取れない状況が起こっていた。普通運賃は2001年に均一運賃化したものの、定期券が対キロ制であったために遠距離に行くほど村である状態が続いていたが、今回の運賃改定で解消されることになる。とはいえ、定期券は遠距離では30%安くなるものの、距離が短い1キロ以内で47%値上げとなる区間もあり、競合相手の少なく、均一料金のバスしかいない近距離では値上げを図り、JRなどの郊外路線と競合する遠距離では値下げを図ったものと見込まれる。また今回の運賃改定で定期券は全線定期券のみになる見込みだ。定期券利用率が落ちているのは遠距離での割高感が災いしているものと思われ、今回の運賃改定で定期券利用率を引き上げて固定客を増やそうとしているのではなかろうか。
京都は市営バスが均一230円のためまだまだバスよりは安いのであるが(らんでんカードを使用すればなおさら)、ここ数年で輸送人員が増えているにもかかわらず値上げというのはやや疑問が残る。京都市地下鉄東西線延伸による嵐電天神川駅設置やJR嵯峨野線との接続改善のための撮影所前駅設置、今回の西院駅移設などで設備投資費がかかっているのは間違いないが、朝ラッシュピーク後の増結は電気代が多少は増えるが人件費は上がらないのでランコストはさほど上がっていないはずであり、22時以降の増便(人件費25%増し)についても値上げに踏み切りほど化と言われると疑問が残る。最近バリアフリー対応車両を増備するため路面電車では値上げが相次いでいるが、嵐電はほとんどが専用軌道でホームにもかさがあるため割高な超低床電車を導入する必要はない。しかも路面電車が210円の時点で路面電車初乗り運賃が阪堺電車と函館市交通局にならび1位タイであり、220円に値上げしたことにより単独トップに躍り出てしまった。とはいえ通勤・通学定期については初乗り運賃の10円安い阪堺電車や函館市交通局より割安となっており、嵐電の観光客からの巻き上げと定期利用客保護を狙っている様子が伺える。京都は日本の一大観光地であり、京都から嵐山を結ぶ嵐電を利用する観光客も多いはずだ。今後どのようになるか注目したいところだ。

4. 結び

今回の2017年3月25日ダイヤ改正では阪急との乗り継ぎを改善し、平日朝夕に増便を図るなどの輸送改善を行った。しかし接続改善・増便・増結を図った代償として普通運賃を引き上げるなど、観光客を中心に費用負担が増えることとなった。利便性の向上にはさらなる費用が必要ということを利用者として痛感しなければならないものだと感じた。1998年以降運賃値上げが実質厳しくなった中、今後路面電車含め利用者の減った交通機関がどのような形で運行していくのか見守ってゆきたいと思う。

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2017年04月20日

朝の急行増強と初電繰り上げへ 東急田園都市線・大井町線・世田谷線・東京メトロ半蔵門線ダイヤ改正(2017年4月21日)

東急電鉄では、3月22日、プレスにて2017年4月21日にダイヤ改正を行うと公表した( http://www.tokyu.co.jp/file/170322-2.pdf )。今回はこれについて見ていく。

同日実施予定の東武鉄道のダイヤ改正についてはこちら!

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 朝5時台渋谷着の急行増発


今回2017年4月21日の東急電鉄ダイヤ改正では、田園都市線に朝5時台に渋谷に到着する列車が誕生する。朝5時台に東京都区内主要駅に到着する列車としては、運行系統上必然的に快速列車や通過列車を運行しているJR東日本5方面路線を除くと小田急の海老名発急行、京王の京王八王子発特急、相鉄の海老名発急行など昼間も運行していて比較的長距離を運行している朝5時台着優等列車がある一方で、京急は神奈川新町発特急(横浜基準だと三浦海岸発特急)、東急東横線は武蔵小杉発急行、西武新宿線は本川越発準急、西武池袋線は飯能発快速、東武東上線は森林公園発準急、東武伊勢崎線は南栗橋発準急で、昼間の優等種別より遅い列車が多いがそれぞれ概ね2本ずつ朝5時台主要駅着優等列車を用意している。特に京王に関しては朝5時台新宿着が特急2本と区間急行2本であり、他大手私鉄と比べて運賃が低廉なのに2倍の本数を用意する超太っ腹ダイヤを成している。関西ではJR京都線の野洲発快速(京都~明石間内側線快速)、JR阪和線の和歌山発B快速、京阪の樟葉発準急、近鉄奈良線の近鉄奈良発区間準急、近鉄大阪線の大和八木発区間準急、近鉄南大阪線の富田林発準急、南海高野線の橋本発急行などがあるものの、南海高野線を除いて再速達よりは抑えているのはもちろんのことだが、近鉄については2012年に導入されたほとんど通過駅がない区間準急で、どちらかというと普通列車にまで格下げしたいところだが残さざるを得ない事情があるのだろう。となるとやはり関西より関東の方が朝5時台の優等列車が集まっていると言えるだろう。
そんな中、関東私鉄で朝5時台に興味が薄いのが東急と京成。京成は輸送量が小さいため押上線のみに特急が運行されているが、東急は武蔵小杉発急行のしかも1本しか運行されておらず、東横線より輸送量の多い田園都市線には運行されていなかった。それが今回やっと運行されるようになったのである。ただし今回運行されるのは長津田発渋谷行きの急行で、半蔵門線には直通しない。半蔵門線へは鷺沼で連絡する長津田始発の各駅停車(初電)に乗り換えるほかなく、あくまで渋谷までの輸送しか考えていないらしい。東急電鉄としてはオフピーク通勤の促進もあるのだろうが、朝5時台の急行をこれまで運行していなかったのはやはりブラック鉄道だったと言わざるを得ないだろう。
東急電鉄自体大手私鉄の中で1,2を争う超優良企業なのだが、利用客にとってはこと違う。東急田園都市線は関東私鉄でTOP3に入る混雑路線にもかかわらず大井町線の溝の口延伸という小手先作戦を行った結果失敗し、結局三軒茶屋から東急バスに振り替えさせることによって混雑を緩和しようとしたり、昼間こそ2014年からひる準を運行させるようにはなったものの平日夕ラッシュ時は他私鉄の朝ラッシュ時並みの混雑で乗客を無理強いさせるなど(しかも乗客がその混雑度に「朝よりマシ」と言っている時点で感覚がマヒしている悲劇も起きているらしい)、もはや乗客なおざりで収益を得ているブラック鉄道なのである。確かに多摩田園都市があそこまで大ヒットするとはだれも思っていなかったのは疑いようのない事実だが、大当たりだったのであれば、しかも加算運賃まで設けていたのであるから乗客から得た収益を複々線化などの田園都市線の抜本的混雑緩和に充てるべきなのである。東横線だって2013年に副都心線と直通するようになってから平日朝ラッシュの通勤特急・急行は25%輸送力アップの10両編成に統一されたからまだしも、それまでは東横線も田園都市線ほどではないものの大混雑をしていた。2010年代から徐々に緩和されては来ているものの、そのきっかけが主に東京メトロとの直通運転の増加など外から影響されていることが極めて多く、小田急のような大規模な複々線化や京王の積極的増発のような自発的行動とは程遠いものを感じる。2020年までに田園都市線をオフピークに急行を増発するようだが、それだけではラッシュ時対策は不十分であり、今後の対策に希望を感じたい。

2. 大井町線は微調整ながらも来年には7両化


今回のダイヤ改正では東急大井町線はわずかながらの時刻調整にとどまった。これには2017年度下期より大井町線急行を7両化するため( http://www.tokyu.co.jp/file/170322-1.pdf )、これにより朝の急行列車の輸送力が16%増加し混雑緩和が見込まれるためである。田園都市線から乗客を移す小手先作戦は不十分に終わったが、大井町線に急行が走ること自体に価値が生まれつつあるのだろう。また土休日昼間は田園都市線長津田まで直通運転し、各停ふくめ10両がほとんどの田園都市線内では混雑を極めていた。今回のダイヤ改正で大井町線内だけではなく土休日の田園都市線の混雑も解消されるということは次回2018年3月頃の1つの目玉となりそうだ。また、将来的に東急目黒線の相鉄直通化に伴う急行8両化にも期待が持てそうだ。

3. 田園都市線・世田谷線で初電繰り上げ


今回のダイヤ改正では東急田園都市線と東急世田谷線の初電時刻の繰り上げが行われる。田園都市線は先述の朝5時台着急行の運行開始により鷺沼で待避を受ける長津田発初電が5分繰り上げになるものの、その5分後には急行が運行されるから影響は小さそうだ。その他渋谷方面行きでは数分単位で初電が繰り上がり、それに追従する形で東急世田谷線の初電も繰り上げる。

4. 結び


今回のダイヤ改正では、東武鉄道では6050系の浅草乗り入れ中止や300系の廃止などダイヤ大改正となっているが、東急田園都市線では早朝に急行を増発する程度で他は小規模にとどまった。2018年より新型車両2020系( http://www.tokyu.co.jp/file/170317.pdf )を投入し既存の8500系を順次廃止していくものとおもわれるが、地下鉄直通車両ということもあり拡張車体を導入できないことから抜本的な混雑率緩和対策にはなりにくい。今後のダイヤ改正に注目したい。

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2017年04月14日

プレミアムカー新設とライナー導入へ 京阪電鉄ダイヤ改正(2017年8月20日)

京阪電鉄では、3月30日、プレスにて2017年8月20日にプレミアムカー増結とライナー運行開始に伴うダイヤ改正を行うと公表した( https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2017-03-30_%E2%91%A0premiumcar.pdf )。今回はこれについて見ていく。

1. プレミアムカーに料金設定
今回2017年8月20日のダイヤ改正では京阪初の座席指定車両「プレミアムカー」を8000系京阪特急に連結することとなった。現在京阪特急は7両に短縮されているが、6号車に「プレミアムカー」を連結し各種車内サービスを行う。料金は淀屋橋~京橋と中書島~出町柳の各駅間を利用するいわゆる京阪通し利用の場合には500円、それ以外の中間利用の場合は400円となる。中書島は京都からやや離れている気もするが、乗り換えて宇治に行けることから通し利用扱いにしたのだろう。これは例えるならJR北海道の快速「エアポート」のuシートような1両だけ座席指定サービスを札幌~新千歳空港間の37分を520円で味わえる。これは京阪京橋~三条間の45分500円ともほぼ似合う。このように1両だけというのは非常に効率的で、南海特急「サザン」のように指定席4両・自由席4両としてしまうと自由席だけが混雑し指定席が空気輸送になるのは自明である。特に京阪は関西三大都市のうち2都市を結んでいることから、輸送量が多いことも1両のみの導入に結び付けたのであろう。訪日外国人が増えてもジャパンレールパスによって率先してJRを使われているようでは京阪の増収にはならない(もっというとジャパンレールパスが格安すぎるのでJRにもあまり利益になっていない不幸な事実もあるようだ)。そのため運賃とほぼ同額のプレミアムカー料金を設定することで、高級志向の阪急や、スピード志向のJRの新快速から客を取りたいのであろう。

2. 平日朝は「ライナー」で着席通勤
今回のダイヤ改正では、「プレミアムカー」を連結した8000系を用いて平日朝に「ライナー」を運行することとなった( https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2017-03-30_%E2%91%A1liner.pdf )。近年関東大手私鉄では京急「ウイング号」、西武「S-TRAIN」、東武「TJライナー」などが相次いで朝時間帯に着席保証列車を運行しており、2018年3月から小田急でも行われようとしている。このように2010年代は朝の着席保証列車の設定が私鉄で盛んな年であり、関西では南海・泉北高速の「泉北ライナー」も2015年から運行を開始している。阪急はすでに高貴な印象を与えることにより優位性を持ってきたようであるが、今回京阪は新規で「ライナー」を導入することになった。今回使用される車両は原則昼間は料金不要列車として運行されており、クロスシートでの運行となるから京急モーニング・ウイング号の2100系に近いような運用となるのだろうか。
今回導入される京阪「ライナー」は、かつての朝の座席指定制ライナーにはない特徴を持つ。それは、乗車駅が原則1駅しかないこと。京急「ウイング号」、西武「S-TRAIN」、東武「TJライナー」、どれも複数設定された乗車駅ごとに車両を区切ってドアカットしたり、発売座席数を制限したりしている。西武・東武は特急列車を別途運行しているからシステム導入は苦ではないが、京急のように整理券のみで対処していたところから座席指定制にするとそれなりのコストがかかる。そのため京阪では乗車駅を1駅に設定することにより、低導入費用で着席を確実にしトラブルを防ごうと考えたのではなかろうか。
京阪「ライナー」の始発駅は1本目は枚方市、2本目は樟葉で、京橋までノンストップである。大阪エリア内は料金不要で乗降できる。とはいえこのエリア、競合する鉄道路線はほぼないと言っていい地域。せいぜいかつての「おりひめ」「ひこぼし」のように京阪交野線と直通すればJR学研都市線との競合かともとれるが、そうとも言い難い(ちなみにJR学研都市線は付近に競合私鉄路線が少ないためかJR西日本内で混雑率最高の121%を記録している)。特に2本目の樟葉始発がなおさら謎で、京都府内沿線エリアからの需要がそこまで大きいのか気になるところでもある。ホームライナーの場合は間合い運用により列車そのものの着席率に高い目標を設定しないことも多いが、今回この京阪「ライナー」がどのような利用実態となるのか注目である。

3. 結び
今回2017年8月20日の京阪電鉄ダイヤ改正では、時刻変更は小規模ながらも京阪特急へのプレミアムカー新設と朝の「ライナー」導入をもたらした。今後京阪間の輸送がどうなるのか、京阪沿線のみを対象とした「ライナー」が生き残れるのか、注目したいところである。

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タグ:京阪電鉄
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2017年04月07日

朝ラッシュ時のスピードアップ 東急東横線ダイヤ改正(2017年3月25日)

東急電鉄では、3月2日、プレスにて2017年3月25日にダイヤ改正を行うと公表した( http://www.tokyu.co.jp/file/170302.pdf )。今回はこれについて見ていく。

座席指定制ライナー「S-TRAIN」ついてはこちら!

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 祐天寺駅待避線の使用開始
今回の2017年3月25日ダイヤ改正では、東急東横線祐天寺駅上り線の待避線を使用開始した。これにより東急電鉄のプラスによれば通勤特急が3分短縮されるとしている。
中目黒7時50分~8時50分着、渋谷7時55分~8時55分着の各駅停車は祐天寺駅での待避を行っていない。これは、東急電鉄も公認している最も混雑する時間帯(中目黒7時50分~8時30分着)が含まれており、この時間帯に祐天寺待避をしてしまうと中目黒・渋谷先着列車が減り、通勤特急・急行がさらに混雑し、遅延が増大しかねない。そのため、朝ラッシュのうち最も混雑する時間帯は避けてオフピークに急行も含めて祐天寺駅で各駅停車を待避し、オフピークのみ時間を短縮することとなった。これは東急田園都市線も同じで、オフピークの所要時分を短縮することにより混雑緩和を図ろうとしているらしい。
ちなみに同日運行開始の座席指定制ライナー「S-TRAIN」は、渋谷・西武秩父方面行き3本とも祐天寺で各駅停車を待避する。

2. S-TRAINの待避は
今回2017年3月25日ダイヤ改正では、S-TRAINの運行も開始された。東急東横線内では、上り(渋谷・西武秩父方面)は菊名・元住吉・祐天寺の3駅で行い、渋谷駅での接続はない模様だ。下り(横浜・元町中華街方面)は夕方の1本は祐天寺でも待避を行うが、朝の列車は元住吉・菊名の2駅でしか行われない。今回のダイヤ改正では祐天寺駅の通過線が使用開始になったものの、S-TRAINに限り徐行のかかる下り列車でも待避を行うことにしたようだ。これにより、菊名駅では2本抜きが発生している列車もある。

3. 結び
今回2017年3月25日のダイヤ改正ではS-TRAINの運行開始が目立ったが、朝オフピークの速達化で利便性が増したことは間違いない。祐天寺駅の待避線設置は開業は先延ばしになってしまったものの2022年度下期開業となった相鉄・東急直通線の直通が東横線にも向かえるように準備をしているのかもしれない。今後の展開に注目したい。

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2017年04月05日

上越新幹線にE7系導入への足掛かり 東北・上越・北陸新幹線ダイヤ改正(2017年3月4日)

JR東日本は昨年12月16日、プレスで2017年3月4日に東北・上越・北陸の各新幹線のダイヤ改正を行うと公表した( http://www.jreast.co.jp/press/2016/20161219.pdf )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 今回の東日本系新幹線のダイヤ改正はごく小規模
今回のダイヤ改正では東日本系新幹線(東北・上越・北陸の各新幹線)は非常に小規模なダイヤ改正にとどまった。
まずは上越新幹線。JR東日本新潟支社のプレス( http://www.jrniigata.co.jp/Scripts/press/20161216daiyakaisei-1.pdf )によると、越後湯沢発東京行き「Maxたにがわ」のうち1本が4時間30分程度繰り上がり、高崎から東京へのアクセス増強につなげる。
次に北陸新幹線。JR東日本長野支社のプレス( http://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/161216-4.pdf )によると、金沢発東京行き「かがやき」のうち1本が3時間50分程度繰り上がる。
最後に東北新幹線。臨時「はやぶさ」のうち1本のうち東京~仙台間を定期化する。
以上。という、非常に要素の少ないダイヤ改正となった。ダイヤ改正の基本は「シフト」、つまり本数をかえずに運行時間帯をかえることであり、今回JR東日本では東海道線や中央線快速で行われた。これ自体は経営戦略上でも重要なダイヤ改正の仕方であるが、ここまで味気ないのはそれはそれで気になる。2016年3月26日の山陽新幹線もそうであるが、国鉄時代に製造された車両が新幹線から淘汰された現在、高速鉄道の技術革新はある一定水準まで引きあがり、全ての車両が高速対応になったことが原因なのだろう。
特に2017年3月4日の東北新幹線については、もはや臨時列車の一部区間の定期化であり、時刻については変更がない。ダイヤ改正がかつて時刻改正と言われていた歴史があることからも、もはやダイヤ改正とは言えないものとなってしまっている。これは、北海道新幹線が開業して1年になるので、1年間で想定以上の輸送があったことを示したかったのだろう(事実、JRグループ総合のダイヤ改正プレスでは「東北・北海道新幹線」としてこの「はやぶさ」定期化が示されていた)。今後北陸新幹線が延伸しようが、北海道新幹線が全通しようが目に見えているのは現行列車の運転区間延長であり、東海道新幹線のN700Sなどの新型車両の公表もないことから、数年間は東日本系新幹線のダイヤに大幅な変化は見込めないものと思われる。

2. 2018年度より上越新幹線にE7系投入
そんな中、昨日4月4日、JR東日本は上越新幹線に新車を導入するプレスを公表した( http://www.jreast.co.jp/press/2017/20170402.pdf )。それは上越新幹線にE7系11編成を投入するというもの。E7系はW7系とともに現在北陸新幹線を運行する唯一の車種となっており、2017年3月25日のE2系J編成(8両編成)の引退を以て全ての北陸新幹線の列車がE7系またはW7系に統一された。今回は2階建て新幹線E4系を淘汰する目的で上越新幹線にE7系を導入することとなった。上越新幹線導入予定のE7系は輸送量と互換性の観点から12両で製造されるものと思われる。おそらくE4系2編成(計16両)をE7系1編成(12両)で置き換えるのが基本になるものと思われる。そのため上越新幹線E7系導入後は北陸新幹線との共通運用が見込まれ、北陸新幹線として東京駅に到着した編成が12分後には上越新幹線として発車することになるものと考えられる。そのためW7系の「とき」「たにがわ」も運行されるようになるかもしれない。
ここで疑問点が1つ。東北新幹線(山形・秋田の両新幹線を除く)をE5系で統一して、余ったE2系を上越新幹線に回すのではなかったのか。2009年の資料では2015年度までにE5系を59編成投入し、すべて置き換えるとしていた。2011年、E5系が営業運転を開始するもたった6日後に震災が起こったため多少遅れることは致し方ないものだと思われる。そこで2017年現在の編成数を見ていくと、E5系については31編成、E6系については26編成導入されており、E6系については臨時列車含めて東京~秋田間を2往復、E5系についてはH5系と合わせて臨時を含めて東京~新函館北斗、東京~新青森、東京~盛岡の「はやぶさ」各1往復、東京基準で合計3往復を賄えるほどの編成を保有しているものの、当初の59編成のおよそ半分にしか及ばない。2012年度には臨時含め毎時2本の「はやぶさ」を運行するために13編成が導入されているものの、2014年以降は毎年1編成しか導入していない。当初は2016年3月26日開業の北海道新幹線用H5系の製造のためJR東日本が製造数を減らしていたという意見もあったが、2017年も1編成であったことからどうやらそれだけが理由ではないらしい。
それは、JR東日本が2020年代半ばから新素材・マグネシウム合金製の車両を製造するというもの。1964年の東海道新幹線開業時に導入された0系は鋼鉄製であったが、いかんせん重いことがネックで晩年に220km/hを出すのが精一杯だった。しかし1982年の東北・上越新幹線開業時に導入された200系は軽量のアルミニウム合金で製造され、240km/h運転を達成した。1981年にフランスTGVが鋼鉄製の車両で270km/hを達成しており、その後数年間は鋼鉄車を導入し続けていたが、1990年代になりアルミニウム合金の優位性が勝るようになり、今では320km/hの営業運転にまでなった。そして2020年代に計画されているのがアルミニウム合金より軽量な新素材・マグネシウム合金車両である。その他台車などにも騒音対策などを施し、2030年代には400km/hでの営業運転を目指すという。もし導入されれば東京~盛岡間は最速で2時間を切り、東京~新青森間ではほぼすべての定期列車が3時間を切って運行されるようになるものと思われる。
とはいえマグネシウム合金はアルミニウム合金より高価である。いつも新素材は高値でつくのが当たり前であるのだが、その資金は早めに確保したいところ。またE5系に一度統一されてしまうと置き換えに老朽化を待たなければならない。これでは技術が確立されても早期に効果を発揮することができないのである。そうとなればE5系の導入は極力抑えたいという方針に変わったとみてもおかしくはない。
さて、話を上越新幹線にE7系が導入される話に戻す。なぜ東北新幹線のE5系導入に伴うE2系の転属から方針をかえたのか。それは1編成当たりの製造費にある。E5系は10両編成ながらも320km/hでの運行に対応するために起動加速度をE2系と比べて引き上げたり、全周幌を導入したり、空気ばね式の車体傾斜装置を導入している。そのため1両当たり4億円程もする高価な列車となっている。ところがE7系は高々E2系のマイナーチェンジ。ノーズ長も変わりないし、最高速度はE2系の275km/hから260km/hにむしろ引き下げられた。E2系が1両2億5000万円程度だったから20年の技術革新でそれより安価になっているのであろう。そうなると、E5系は1編成(10両)約40億円するが、E7系は1編成(12両)30億円で済むのである。つまりJR東日本としては営業キロの短く時間短縮効果の薄い上越新幹線への投資は維持できるほどにし、最大限東北新幹線を高速化させ、世界の高速鉄道市場に売り出そうとしているのである。そして世界の高速鉄道市場のライバルは、なんといってもフランス国鉄とJR東海である。フランス国鉄は新在直通による低コスト導入、JR東海はリニアによる最高速を目指している中、JR東日本は新素材での車両導入を目指すことにより、新規の高速鉄道だけではなく既存の高速鉄道の車両置き換えも狙っているのであろう。今後の高速鉄道市場にも注目したい。

3. 結び
今回2017年3月4日のJR東日本系新幹線のダイヤ改正は非常に小規模なものにとどまった。しかしJR東日本の新幹線にはまだまだ大きな伸びしろがあるのは間違いない。数年間ではあまり変化はないが、10年単位で大きな変革が出ると確信したい。

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2017年04月03日

増発と新幹線接続改善へ 横浜市営地下鉄ブルーラインダイヤ改正(2017年3月4日)

横浜市交通局は、1月30日、プレスにて2017年3月4日にダイヤ改正を行うと公表した( http://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kigyo/newstopics/2016/news/n20170130-8221-01.html )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 平日夕ラッシュ時の増発
前回2015年7月18日のダイヤ改正ではブルーラインにて日中のみ快速運転が行われ快速運行分増便となったが、今回は平日夕ラッシュ時に増便が行われた。これにより2015年ダイヤ改正前の昼夕輸送力比(適正値60~78%程度)は75%だったものが快速運転開始時には100%と昼間の空気輸送が目立つようになった。今回のダイヤ改正では19時台・20時台の列車が増発され、18時台と同等の運行本数とした。また上永谷止まりの列車湘南台まで延長するなど改善は進んでいる。近年では夕ラッシュ時間帯のパターンダイヤ化が進んでおり、2010年代にはJR阪和線や大和路線、小田急線などでも行われてきた。今回はこれが横浜市営地下鉄でも実施されることになったが、昼夕輸送力比については100%のまま。快速運転開始から1年半ではあるが、空気輸送が解消されるほどは需要は伸びていないようだ。

2. 土休日の初電繰り上げ
今回のダイヤ改正では土休日の初電が平日の初電の同等の時間となった。これにより最大14分繰り上げとなり、湘南台~中田の各駅からは新横浜接続で東海道新幹線「のぞみ1号」博多行きに土休日も接続できるようになった。横浜市はことに快速が運転開始してから新幹線との接続重視を掲げており、近年ではEX-IC利用で購入できる企画きっぷの発売もしている。今後の横浜市営地下鉄の新幹線対策にも期待したい。

3. 土休日快速運行時間帯の拡大
横浜市営地下鉄ブルーラインの快速運転は東武野田線の急行運転開始と同じ年の2015年から開始された。東武野田線では当初から土休日は20時台まで急行運転が実施されたが、横浜市交通局ではそれを渋り16時台までとした。今回は土休日に限り運行時間帯を長くすることにより増発する形となった。平日については東武野田線同様快速(急行)運行開始前から夕ラッシュ時に各駅停車が日中より多く運行されているため運用数制限もあり運行する見込みはないのであろう。横浜市営地下鉄ブルーラインについては小田急線新百合ヶ丘延伸もあり、今後が注目である。

4. 結び
今回のダイヤ改正では、横浜市営地下鉄では快速運行時間帯の増加や土休日の早朝を平日に合わせて営業時間を拡大するなど、様々な要素が盛り込まれている。横浜市ではこれからも相鉄・東急直通線による新横浜駅での接続強化やブルーラインの延伸、3000V系の導入などが見込まれる。今後のダイヤ改正に期待したい。

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2017年03月29日

「のぞみ」「みずほ」から「こだま」までスピードアップ 山陽新幹線ダイヤ改正(2017年3月4日)

JR西日本は12月16日、プレスで2017年3月4日に山陽新幹線のダイヤ改正を行うと公表した( https://www.westjr.co.jp/press/article/items/161216_00_nishi.pdf )。今回はこれについて見ていく。

東海道新幹線「のぞみ」「ひかり」についてはこちら!

東海道新幹線「こだま」についてはこちら!

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 日本最期の新幹線アナログATC消滅へ
今回の2017年3月ダイヤ改正では、山陽新幹線が新型ATCへと移行し、全般的にスピードアップが図られる。新大阪~博多間では「のぞみ」は昼間は毎時1本が2分短縮され、東京~広島間では昼間毎時3本中2本が4時間以内での運行になり、東京~博多間では毎時1本が5時間ちょうどでの運行に短縮されるほか、平均で1分の短縮、「みずほ」「さくら」も同様に1分の短縮(新大阪方面上り「さくら」は毎時1本が3分程度短縮)、「こだま」は20分の短縮となっている。「こだま」に関しては後述の待避の減少が一番多いものと考えられるが、これまでも新型ATC導入によりスピードアップが図られている事例はJR東日本を中心に多くある。ここで、新幹線ATCの歴史について見ていく。
ATCとは、自動列車制御装置のこと。ATS(自動列車停車装置)は危険な際に緊急で列車を停止する際に用いられるが、ATCは停車以外にも走行中(特にブレーキ時)でも性能を発揮する。世界初のATCが導入されたのは1964年の東海道新幹線。世界初の高速鉄道はATSだけでは制御しきれないため、ATCがこの時開発された。1964年当時は打子式ATSという列車を物理的に止めさせる方式がまだ多用されていた時代でコンピュータも原始的なものしかなかたっため、もちろんアナログATCではあったものの当時の技術としては鉄道の安全という意味では超最先端を走っていたのである。その後日本国有鉄道が路線を延ばすたびこのアナログATCが導入され続け、1997年の長野新幹線(現在の北陸新幹線)の開業まで新規導入が続いた。
しかし、アナログATCにも陰りが見え始める。それは信号現示のパターンが決められてしまっているため、停車する際の原則が段階ごとになってしまい、何度もブレーキを細かく分けられてしまうのである。これを1度のブレーキで済むようにすれば所要時間の短縮につながり、乗り心地も改善する。そして導入されたのがデジタルATCであり、2002年の東北新幹線盛岡~八戸間開業時に用いられた。その後2004年の九州新幹線開業時にも用いられ、2006年には東海道新幹線、2009年には東北新幹線と上越新幹線、2013年には長野新幹線(現在の北陸新幹線)の全線で導入されるようになり、今回の2017年を以て山陽新幹線にも導入されることとなった。このように導入に差がある背景には、JR東日本は新幹線の導入より列車間隔の狭い山手線や京浜東北線での導入を優先としたこと( https://www.jreast.co.jp/newtech/tech08_main.html )、新規導入時には21世紀に建設された路線の場合デジタルATCがもっぱらであるが、わざわざかつてアナログといえどもATCを導入した各線では更新費用がそのままのしかかるため費用対効果が薄く、運営会社自体の財力に左右されるところもある。特にJR西日本は車両・設備を長く大切に使用する会社体質のため最も導入が遅くなったものと考えられる。

2. 大きく変わるダイヤパターン
先述したように「こだま」は列車の間を縫って運行されるためパターンダイヤをきっちりと形成していないが、博多を通る「のぞみ」「さくら」についてはJR九州のプレス( http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2016/12/16/H29TimetableRevision.pdf )から時刻表を見ることができる。今回は新型ATCの導入による所要時間の短縮や同日改正予定の東海道新幹線のダイヤ改正との兼ね合いで「のぞみ」の時刻がずれたり、「みずほ」「さくら」の走順が変更されるなど、大幅なダイヤ改正が組まれている。従来であればJRの東海の都合で新大阪発着時刻がずれるのが一番大きいが、今回は山陽新幹線の新型ATC導入もありJR西日本も引けを取らず台風の渦となっている。今回はこの点でも興味深い。ダイヤパターンは付録に付す。
とはいえ、今回のダイヤ改正では静岡停車の岡山発着「ひかり」が東京~新大阪間で3分短縮されたにもかかわらず、その努力は通過待ちのための西明石駅での停車時間延長で相殺されてしまっている。先述のように山陽新幹線のダイヤは「博多発着のぞみ絶対主義」であるため、ほかの列車は合間を縫うようにして運行するほかない。この「ひかり」のヒエラルキーは山陽「こだま」並みの優先順位が一番低い列車であり、JR東海のプレスによれば岡山行きで最大6分、岡山発で最大2分の短縮が見込めると書かれているが、JR西日本岡山支社のプレスによると、途中駅待避の関係(おそらく「さくら」のせいで)岡山発の場合最大で9分所要時分が伸びている列車がある(具体的には岡山14時32分発「ひかり472号」が、岡山14時23分発に繰り上げられ、岡山→東京間で9分、岡山→新大阪間で12分所要時分が伸びている)。このようなダイヤ設定では東海道新幹線以上に新幹線のエリア内輸送に支障が生じかねない。東海道新幹線のように待避最大本数を決めることはできないのだろうか。

3. 朝6時台の臨時「のぞみ」が延長・増発
今回のダイヤ改正では、朝6時台の「のぞみ」が使いやすくなる。東京朝6時06分発「のぞみ291号」新大阪行きは東京朝6時00分発「のぞみ1号」の後続に運行される多頻度臨時列車である。この列車の主目的は「のぞみ1号」の救済列車であり、東京~新大阪間を2時間27分で結ぶスピード列車であるが、この列車が2017年3月4日ダイヤ改正より僅少ながらも博多行きとして延長されることとなった。博多行きの場合は「のぞみ151号」として運行され、山陽新幹線内は概ね土曜日運行の「みずほ613号」と同じスジで運行される(但し「みずほ613号」の停車する姫路は、「のぞみ151号」は通過する)。この僅少「のぞみ」は臨時「はやぶさ」並みの超繁忙期にしか運行しないため、8両の「みずほ613号」の一時的な輸送力不足に対する増席処置か、後続の「のぞみ3号」の混雑緩和が目的と思われる。
また上りでも変化があり、広島7時53分発「のぞみ118号」が多頻度臨時ながらも博多6時46分発に延長された。これによりこれまで他時間帯が臨時含め「のぞみ」が毎時4本にもかかわらず2本しか運行のなかった6時台が、臨時含め3本に増発されることになった。

4. 多頻度「みずほ」2往復運行
今回のダイヤ改正から多頻度「みずほ」が2往復運行される。双方とも臨時「みずほ」の運行日を増やしてほぼ毎日運転としたものだが、北陸新幹線の毎日運転の「かがやき」のような機能を果たしている。これにより臨時「みずほ」のスジを使った新大阪~博多間の臨時「ひかり595号」の運行はなくなることになるが、日によって指定席料金が変わったり停車駅が変わるという煩わしさから解放されることは間違いない。
とはいえこの臨時N700系8両「ひかり」は、今回2017年3月4日のダイヤ改正で1往復の設定にまで削減されてしまった。2016年3月26日ダイヤ改正で(おそらくJR九州が乗り入れ日数を削減したいものの、山陽新幹線内で需要が見込める日に同じスジで新大阪~博多間のみでの運行を目的とした)N700系8両臨時「ひかり」の設定が増えたが、逆戻りとなりそうだ。これは、2017年3月4日改正後から「さくら」の設定時間が僅少山陽直通「のぞみ」と近くなり、九州新幹線直通需要であればまだ見込めるものの、山陽新幹線内のみで見れば「のぞみ」の方が指定席料金を高く取れるため、走らせ損になってしまうからであると思われる。

5. 結び
今回のダイヤ改正では、山陽新幹線では2012年3月17日以来の100系・300系引退時以来の大規模なダイヤ改正が組まれた。2020年3月の700系引退時には山陽新幹線「のぞみ」も全て300km/hのN700系に統一され、臨時「のぞみ」もより自由に柔軟に組むことができるようになるものと思われ、「こだま」も待避が減りスピードアップが見込まれる。今後のダイヤ改正に期待したい。

付録. パターンダイヤと初電終電時刻

付録1. ダイヤパターン

【2017年3月4日以降】下り(のぞみ・ひかり・みずほ・さくらのみ)
東京発毎時時刻(分)0330-40501013-
新大阪発毎時時刻(分)0205091525424852
種別ひかりのぞみさくらのぞみのそみのぞみのぞみみずほ・さくら
運行頻度定期定期定期多頻度定期定期僅少多頻度
その他岡山止
各駅停車
徳山or新山口停車九州直通新山口停車原則広島止
姫路停車
福山停車福山or新山口停車九州直通
博多着毎時時刻(分)-334353-102422(みずほ)
29(さくら)
新大阪~博多間所要時間-2時間28分
2分短縮
2時間34分
1分短縮
2時間38分
1分延長
-2時間28分
1分短縮
2時間36分
3分短縮
2時間30分(みずほ)
2時間37分(さくら)
3分短縮

※東京毎時50分発「のぞみ」が博多行きの場合、東京毎時40分発「のぞみ」は最大広島行き
※定期「のぞみ」と東海道新幹線直通「ひかり」(2017年3月4日より)はN700系16両編成限定運用
※全「みずほ」「さくら」はN700系8両編成限定運用

【2017年3月4日以降】上り(のぞみ・ひかり・みずほ・さくらのみ)
博多発毎時時刻(分)33-465310-1619
種別のぞみのぞみみずほ・さくらのぞみのぞみひかりさくらのそみ
運行頻度定期定期多頻度多頻度定期定期定期僅少
その他福山停車原則広島発
姫路停車
九州直通新山口停車新山口停車岡山発
各駅停車
九州直通福山or新山口停車
新大阪着毎時時刻(分)0118242838414854
東京発毎時時刻(分)3353-031340-30
博多~新大阪間所要時間2時間28分
1分短縮
-2時間38分
3分短縮
2時間35分
3分短縮
2時間28分
2分短縮
-2時間32分
3分短縮
2時間35分
4分短縮

※東京毎時53分着「のぞみ」が博多発の場合、東京毎時03分着「のぞみ」は最大広島発
※定期「のぞみ」と東海道新幹線直通「ひかり」(2017年3月4日より)はN700系16両編成限定運用
※全「みずほ」「さくら」はN700系8両編成限定運用

付録2. 初終電時刻

今回の2017年3月4日ダイヤ改正での変更点は(括弧内)に付す
※東海道新幹線直通の初終電はこちらも参照してください。
初電
新大阪→博多 6時00分発8時28分着「みずほ601号」(博多着時刻1分繰り上げ)
広島→博多 6時05分発7時33分着「こだま821号」(博多着時刻3分繰り上げ)
広島→新大阪 6時00分発7時28分着「のぞみ108号」
博多→新大阪 6時08分発8時38分着「のぞみ2号」(博多発時刻3分繰り下げ、新大阪着時刻4分繰り下げ)
熊本→新大阪 6時01分発9時54分着「さくら540号」/「のぞみ6号」※博多乗り換え(新大阪着時刻4分繰り下げ)
鹿児島中央→新大阪 6時08分発10時18分着「さくら400号」/「のぞみ10号」※博多乗り換え(鹿児島中央発時刻4分繰り下げ)
西明石→東京 6時00分発8時53分着「のぞみ100号」
姫路→東京 6時00分発9時03分着「のぞみ102号」
岡山→東京 6時00分発9時23分着「のぞみ104号」
広島→東京 6時00分発10時03分着「のぞみ108号」
博多→東京 6時08分発11時13分着「のぞみ2号」(博多発時刻3分繰り下げ)
終電
新大阪→鹿児島中央 19時59分発23時40分着「みずほ611号」(鹿児島中央着時刻12分繰り上げ)
新大阪→熊本 20時09分発23時34分着「さくら573号」(博多乗り換え解消&熊本着時刻22分繰り上げ)
新大阪→博多 21時26分発23時55分着「のぞみ59号」(博多着時刻1分繰り上げ)
新大阪→広島 22時26分発23時54分着「のぞみ129号」
東京→博多 18時50分発23時55分着「のぞみ59号」(博多着時刻1分繰り上げ)
東京→広島 19時50分発23時53分着「のぞみ129号」(広島着時刻1分繰り上げ)
東京→岡山 20時30分発23時56分着「のぞみ133号」(岡山着時刻1分繰り上げ)
東京→姫路 20時50分発23時55分着「のぞみ135号」
博多→東京 18時59分発23時45分着「のぞみ64号」(博多発時刻1分繰り下げ)
博多→名古屋 20時01分発23時20分着「のぞみ98号」(博多発時刻1分繰り下げ)
博多→新大阪 21時09分発23時37分着「みずほ610号」(博多発時刻1分繰り下げ)
博多→広島 21時50分発22時59分着「さくら458号」(博多発時刻5分繰り下げ、広島着時刻3分繰り下げ)

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2017年03月27日

急行全廃へ 能勢電鉄ダイヤ改正(2017年3月18日)

能勢電鉄では、1月20日、プレスにて2017年3月18日にダイヤ改正を行うと公表した( http://noseden.hankyu.co.jp/upload_file/noseden/information/20170120newsrelease1.pdf )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 平日朝の運行本数大幅縮小へ
2015年3月21日以来約2年ぶりとなる今回のダイヤ改正では能勢電鉄の朝のダイヤが変わる。平日朝7時台の普通列車が増えると書かれているが、これは8時台と9時台の普通列車がやや繰り上がるだけのもので、内容としては急行が減便するだけである。その分妙見口発の列車が一部山下行きに短縮され、山下行きとなった列車は4両から2両に減車される。また、7時台の間隔が少し開き実質1本減ったほか、8時台と合わせて合計2本が減便した。
これにより2運用が削減され、1運用が4両編成から2両編成に短縮されることから合計10両の削減になるものと思われる。なお、今回のダイヤ改正では直通する阪急宝塚線のダイヤ改正は行わない。

2. 土曜朝も運行本数縮小へ
また土曜朝7時台についても6時台の普通列車が2本繰り下がるだけで、こちらも急行4本のうち2本は廃止、2本は1時間程度繰り下げた普通列車と統合し、日曜ダイヤに近づける。土曜日については朝ラッシュ時にも日生中央発の各停のうち約半数が山下行きに短縮される。
今回のダイヤ改正では平日・土曜ともに朝に関しては妙見口方面には減便や乗り換え必要化かつ減車などがあり、冷たいダイヤ改正となっている一方、日生中央方面は減便は行わず、せいぜい土曜朝の乗り換え化で済んでいる。

3. 結び
今回の能勢電鉄ダイヤ改正では、平日・土曜ともに朝時間帯の減便となっている。平日夕ラッシュ時も今後減便される可能性があり、特急日生エクスプレスについても今後減便のメスが入るかもしれない。今後のダイヤ改正にも注目していきたい。

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2017年03月24日

朝ラッシュ時にも特急運行へ 相模鉄道ダイヤ改正(2017年3月18日)

相模鉄道は、3月1日、プレスにて2017年3月18日にダイヤ改正を行うと公表した( http://www.sotetsu.co.jp/train/info/336.html )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 朝ラッシュ時に特急運行開始
今回の2017年3月18日の相鉄ダイヤ改正では、これまで日中と早朝にしか運行していなかった相鉄特急が、平日夕ラッシュ時より先に平日朝ラッシュ時に運行を開始することとなった。これまでの相鉄の朝ラッシュは本線海老名発の急行といずみ野線湘南台発の各停がそれぞれ5分間隔と非常にわかりやすいダイヤであったが、今回のダイヤ改正で16分ヘッドとなり、16分の中で特急1本、急行3本、各停3本の運行が基本となりそうだ。平日朝ラッシュ時は特急運行開始により前を走る急行が瀬谷で待避されることとなるから、大和以西からの利用が特急に流れ、急行がやや減便するものの混雑は緩和される見込みだ。いずみ野線では朝ラッシュ時に減便がされるが、これまで本線の29%しか輸送密度がないのに(二俣川から隣駅間の輸送密度比較)同じ本数で朝ラッシュ時を運行していた方がおかしいのである。とはいえこれまで星川で抜かれていた朝ラッシュ時各停であるが、特急とは二俣川で対面接続されるようになり、利用がしやすくなったのは間違いない。また本線は急行自体が平日朝ラッシュ時に毎時1本程度減便されるものの、先述のように特急が瀬谷で抜かすことや特急自体が毎時4本弱運行されることからかなりの改正のように感じる。平日朝ラッシュ時に15分ヘッド(とプレスには記載されていたものの)ではなく16分ヘッドで運行することは、過去の日中21分ヘッドダイヤのようで非常に相鉄らしいダイヤに戻りつつあるようにも思える。

2. 日中の本線快速廃止
今回のダイヤ改正では2014年の特急設定時に新設された本線快速が日中から姿を消す。もともと快速は需要の低いいずみ野線向けの列車で、いずみ野線に急行を走らせても空気輸送になりかねないことから、比較的受容の多い星川と鶴ヶ峰に停車させたものである。これを特急設定時に補完目的で本線にも快速を設定した。しかし本線は二俣川以西ではいずみ野線の3倍以上もある本線需要であるから停車駅を増やせば混雑が増すのは必須であった。そのため今回のダイヤ改正では日中の快速はいずみ野線のみとし、本線快速は急行に格上げされることとなった。

3. 終電繰り下げ終前も充実化
今回のダイヤ改正では平日の終電が繰り下がる。現在横浜から海老名への終電は0時27分の各停から0時35分発の急行に8分繰り下がった。これによりこの後に運行される0時42分発の各停かしわ台行き(二俣川で最終湘南台行きに接続)の混雑が緩和されるほか、0時35分の急行に乗れればこれまで8分早く出ていた各停とほぼ同じ時間に到着することができる。近年終電の1本前に増発する終前を増便することにより、保守点検時間をこれまでと同様に確保した上で終電の混雑緩和を図ることを行う鉄道会社が増えてきている。果たして東京方面と直通運転を開始した後にこの終前急行が残るか不安だが、今後に期待が持てる1便となりそうだ。

4. 結び
相鉄では東京方面への直通事業として、相鉄JR直通線と相鉄東急直通線を建設中であるが、その開業延期が13日に公表された( http://www.sotetsu.co.jp/mt/news3/170313_01.pdf )。これによれば相鉄JR直通線は2019年度後半、相鉄東急直通線は2022年度後半の開業となり、特に相鉄JR直通線は2度の延期となっている。相鉄JR直通線は当初の開業は2015年度とだけあっただけに、すでに開業しているはずの路線だった。そのため相模鉄道は横浜方面への充実を図る時間をもつことができたということで終前の増発に踏み切ったのではなかろうか。今後2020年春のJR線との直通に向けて今後どのようなダイヤ改正をするのか期待したい。

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2017年03月22日

「ひぞみ」もスピードアップ 東海道新幹線ダイヤ改正(2017年3月4日)

JR東海は、12月16日、2017年3月4日にダイヤ改正すると公表した( http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000032473.pdf )。当サイトではその後2017年3月4日ダイヤ改正について記事を書いたが( http://diagramstudygroup.seesaa.net/article/444994453.html )、その後時刻表発売により詳細が分かった。そこで今回は東海道新幹線のうち「のぞみ」「ひかり」を中心に、前回のことも含めながら見ていく。

東海道新幹線「こだま」についてはこちら!

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 「ひかり」の全N700化
今回の東海道新幹線のダイヤの目玉は、定期「のぞみ」だけにとどまらず全ての「ひかり」をN700系専用としたこと。これまで東京毎時03分発の静岡・浜松停車の「ひかり」は15往復中5往復しかN700系の運用がなかったが、今回の改正で全ての「ひかり」が車体傾斜装置のあり最高速度が285km/hに引き上げられるN700系の運行となり、東京~新大阪間の所要時間が3分短縮され、これまでこの700系「ひかり」のせいで東京~新大阪間を他の「のぞみ」より遅い2時間36分で運行せざるをえなかった定期「のぞみ」も、他の昼間運行の「のぞみ」と同等の2時間33分で運行できるようになる。また、東京~広島間を4時間以内で結ぶ「のぞみ」が昼間毎時1本から毎時2本へと拡大される。今回は所要時分短縮する3分のうち2分が両列車が「こだま」の待避をしない三河安城~新大阪間に集中している。そのため東京~名古屋間では1分の短縮となっている。
実はこの「ひかり」、2012年の300系引退直前のダイヤ改正である2011年3月12日ダイヤ改正の時まで300系運用がかなり残っており、山陽新幹線岡山発着のこの「ひかり」は車両を大切に使い続ける方針のJR西日本の格好の運行距離精算列車として運行されていた(ちなみに、300系新幹線はJR西日本は大事に使いたかったそうですが、起動加速度が700系より低いことを理由にJR東海から所属編成分の700系を譲渡してもらったことにより寿命を迎えることなく廃車された)。この「ひかり」が山陽新幹線に直通するというのが岐阜羽島・米原停車の「ひかり」と一線を画すところで、岐阜羽島・米原停車の「ひかり」は新大阪発着のため1996年には「ひかり」としては真っ先に300系限定運用を組みスピードアップを図ったほか、2014年に全N700系化を終え「のぞみ」10本化を達成している。そんな廃止直前までもっぱら300系運用だった静岡・浜松停車の「ひかり」が2020年3月の全N700化を待たずしてN700系に統一されたのが驚きであるというのが、今回のプレスでの私の印象である。

2. 「ひかり」と「のぞみ」の所要時間短縮時間帯が合わない
ここまでが今回の2017年3月4日東海道新幹線ダイヤ改正のおおまかなあらましであるが、疑問点がある。それは、所要時間が短縮される「ひかり」と「のぞみ」の運行時間帯が合わないことだ。プレスを見ていくと、「ひかり」(東京毎時03分発、40分着)の所要時分短縮時間帯は「東京駅発着基準 (下り)11本 7時~17時台発 (上り)12本 11時~22時台着」、定期「のぞみ」(東京毎時30分発、13分着)の所要時分短縮時間帯は「東京駅発着基準(下り)13本 7時~19時台発 (上り)13本 10時~22時台着」となっており、「のぞみ」が所要時分を短縮されるのに「ひかり」がされない時間帯があることになる。その時間帯は東京駅発着基準で(下り)18時台と19時台発、(上り)10時台着となっている。実は9時43分着の「のぞみ」も3分短縮して新大阪→東京間2時間30分での運行となるので、「のぞみ」が短縮されるのに「ひかり」が短縮されない列車が上下2本ずつあることになる。実はこの「ひかり」は、静岡・浜松にも停まるが「こだま」の補完で岐阜羽島・米原にも停まる「ひかり」で、今回所要時分が短縮される定期「のぞみ」に岐阜羽島で抜かれるのである。また米原でも今回の所要時分短縮に関係しない定期「のぞみ」に抜かれるため、結果東京~岐阜羽島の所要時分は1分短縮されたが、新大阪までの間に相殺されてしまうのである。そのため、「のぞみ」は短縮されるが「ひかり」は短縮されないという現象が起きたものだと思われる。

3. 臨時「のぞみ」の700系運行日の増加
今回のダイヤ改正で全ての東海道新幹線「ひかり」がN700系となったことで、概ね毎時1本のN700系運用が定期便に割かれることとなった。また前述の繁忙期の定期「こだま」ほぼN700系化により繁忙期を中心に700系が臨時「のぞみ」にこれまでより多く充当されることとなった。そのため時刻表期間中全てN700系で運行されていた臨時「のぞみ」ですら20%程度で700系が充当されるようになった列車も存在する。
また2016年3月26日のダイヤ改正で消滅した新大阪行きの場合は定期「のぞみ」だからN700系運行だけれども、山陽直通を臨時に行う場合には700系で運行する日がある「のぞみ」が今回2017年3月4日のダイヤ改正で復活した。これはJR東海のみに問題ではなく、東京~岡山の「ひかり」にN700系を持っていかれたJR西日本の苦肉の策ともとれる。

4. 岡山行き最終「のぞみ」は繰り上げ阻止
今回のダイヤ改正でJR東海の温情が見られたのが、東京20時30分発、「のぞみ133号」岡山行き最終列車の所要時分短縮が行われなかったことである。普通なら行われてもおかしくないし、所要時間が短縮される方がよいと考える人も多いだろう。しかし、この列車は岡山行き最終列車。途中駅の時刻を繰り上げてしまうと、終電が名古屋で1分、新大阪で3分繰り上がってしまう。またこの列車、終点岡山で快速「マリンライナー77号」高松行きとも接続しているため、特に新大阪からの終電繰り上げは影響が大きい。過去に2012年には東京18時50分発と19時50分発の「のぞみ」(それぞれ博多行き最終・広島行き最終)が東海道新幹線内で3分所要時分を短縮したことにより、新大阪発の終電時刻がともに3分繰り上がった悲劇が発生した。広島なら東京から利用する人も多いので百歩譲れたとしても、博多相手に東京からほとんど乗りもしないのに東京~新大阪しか管轄していないJR東海の奢り高ぶりで山陽新幹線の終電を繰り上げられたのではたまったものではない。今回は終電繰り上げが行われなかった点でも非常に良かったと思う。ちなみにこの岡山行き最終「のぞみ」は山陽新幹線の新型ATC導入に伴い、岡山着時刻のみ1分繰り上がり23時56分着になった。
ちなみに、山陽新幹線上りの初電である博多発東京11時13分着「のぞみ2号」は、博多6時05分発から6時08分発へ3分繰り下げ、新大阪8時34分着から8時38分着へ4分繰り下がっている。新型ATCを導入したのに所要時分が伸びているのが気になるところではあるが、6時台は利用者が限られていることからやむなしと判断したのかもしれない。

5. 「ひぞみ」含む東京23時台着がスピードアップ
今回のダイヤ改正では、東京23時~23時20分までに着の5本の上り列車に1~2分のスピードアップが見られた。この中には2008年3月15日に復活した定期「のぞみ」に抜かれない「ひかり」、俗称「ひぞみ」も含まれており、こっそりスピードアップした。どうやら新大阪20時26分発の「ひぞみ」がN700系専用ダイヤとなった2014年3月15日以来3年ぶりに時間短縮に成功し、前の「のぞみ」を1分詰め、後続の3本を2分ずつ短縮することに成功したものと思われる。いかんせんこの「ひかり536号」は米原を過ぎると臨時「のぞみ」にすら抜かれない強者のため、最高速度を285km/h設定でダイヤを設定しなおしたものと思われる。これにより後続の700系で運行する日もある臨時「のぞみ」が新大阪→東京間を2時間31分で運行することとなり、朝6時台と終電を除く700系運転列車としては最速となった。

6. 結び
今回のダイヤ改正では東海道「ひかり」を全てN700系にすることによって「のぞみ」のスピードアップを成し遂げることができた。2020年3月には700系が全車廃車となり、N700系またはN700Sに統一され最高速度向上と大幅な起動加速度アップがなされ、大幅に日中のスピードアップが見込める。それまでのあと2回のダイヤ改正で何が起こるのか、楽しみにしたい。

付録. パターンダイヤと待避パターン、初電終電時刻
今回2017年3月4日から、東海道新幹線内のダイヤパターンが変更となるため、一覧に付す。

付録1. ダイヤパターン
【2017年3月4日以降】下り
東京発毎時時刻(分)0003101320232630334047505356
種別のぞみひかりのそみのぞみのぞみのぞみこだまのぞみひかりのぞみのぞみのぞみのぞみこだま
運行頻度定期定期定期僅少多頻度僅少定期定期定期多頻度僅少定期僅少定期
その他新大阪止岡山着
静岡・浜松停車
博多発着博多着新大阪止新大阪止名古屋止博多着新大阪止
岐阜羽島・米原停車
博多着新大阪止広島着新大阪止新大阪止
新大阪着毎時時刻(分)330040465356-03261320233050
東京~新大阪間所要時間2時間33分2時間57分2時間30分(昼間最速)2時間33分2時間33分2時間33分-2時間33分2時間53分2時間33分2時間33分2時間33分2時間37分3時間54分


【2017年3月4日以降】上り
新大阪発毎時時刻(分)301640-46505603431053132023
種別のぞみひかりのそみこだまのぞみのぞみのぞみのぞみひかりのぞみこだまのぞみのぞみのぞみ
運行頻度多頻度定期定期定期僅少定期僅少定期定期多頻度定期僅少定期僅少
その他博多発新大阪発
米原・岐阜羽島停車
博多発名古屋発新大阪発新大阪発博多発博多発岡山発
浜松・静岡停車
新大阪発新大阪発新大阪発広島発新大阪発
東京着毎時時刻(分)0310131620233033404347505356
新大阪~東京間所要時間2時間33分2時間54分2時間33分-2時間34分2時間33分2時間34分2時間30分(昼間最速)2時間57分2時間33分3時間54分2時間37分2時間33分2時間33分


付録3. 初終電時刻
今回の2017年3月4日ダイヤ改正での変更点は(括弧内)に付す。
初電
東京→新大阪 6時00分発8時22分着「のぞみ1号」
品川→新大阪 6時00分発8時16分着「のぞみ99号」
新横浜→新大阪 6時00分発8時12分着「ひかり493号」
名古屋→新大阪 6時20分発7時10分着「のぞみ95号」
名古屋→東京 6時20分発8時13分着「ひかり500号」
新大阪→東京 6時00分発8時23分着「のぞみ200号」
西明石→東京 6時00分発8時53分着「のぞみ100号」
姫路→東京 6時00分発9時03分着「のぞみ102号」
岡山→東京 6時00分発9時23分着「のぞみ104号」
広島→東京 6時00分発10時03分着「のぞみ108号」
博多→東京 6時08分発11時13分着「のぞみ2号」(博多発時刻3分繰り下げ)
終電
東京→博多 18時50分発23時55分着「のぞみ59号」(博多着時刻1分繰り上げ)
東京→広島 19時50分発23時53分着「のぞみ129号」(広島着時刻1分繰り上げ)
東京→岡山 20時30分発23時56分着「のぞみ133号」(岡山着時刻1分繰り上げ)
東京→姫路 20時50分発23時55分着「のぞみ135号」
東京→新大阪 21時23分発23時45分着「のぞみ265号」
東京→名古屋 22時00分発23時49分着「ひかり539号」
新大阪→名古屋 22時30分発23時20分着「のぞみ98号」
新大阪→東京 21時23分発23時45分着「のぞみ64号」

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posted by 快速++ at 12:01| Comment(0) | TrackBack(0) | ダイヤ改正情報 | 更新情報をチェックする