2017年01月20日

新線始動! 釜山広域電鉄東海線開業(2016年12月30日)

KORAILは3カ月に及ぶ長期ストライキが解かれたことにより、釜山初の広域電鉄、東海線を2016年12月30日に開業したと公表した( http://news.korail.com/main/php/search_view.php?idx=41862 )。今回はこれについて見ていく(後日韓国語対応します)。

1. ソウルに続き、釜山でもシティ電車(広域電鉄)化
まず韓国の鉄道事情について説明しよう。前回は韓国高速鉄道のKTXについて扱ったが、今回は在来線についてフォーカスを当てる。大韓民国は1974年のソウル地下鉄1号線開業まではもっぱら非電化で、京釜線の全線電化は京釜高速線の開業後というほど非電化区間が目立つ。そこで韓国政府がとった政策が、国費と自治体による鉄道の複線電化、つまり広域電鉄化である。その広域電鉄化第1号としてソウル地下鉄1号線と直通する京釜線、京仁線、京元線の一部区間を電化し、首都ソウル都心部と直通することができるようにし、利便性を向上させることに成功した。そのため、電化したことは大概の場合、近郊では(地下鉄を通して)長編成化してソウル都心部へ直通で行けるようになる、郊外ではKTXが走るようになることを意味していた。これは、1970年代から日で行われた団地開発に伴う新線開業が該当するものと思われる。
しかし2016年から様相が変わり始めている。まずは2016年2月に延伸した水仁線。複線電化したしてJR西日本の可部線同様復活したものの、ソウルへ行くには仁川か烏耳島で1号線または4号線に乗り換えなくてはならない。2016年9月に開業した京江線は新規開業で、複線電化しているものの板橋や二梅で新盆唐線や盆唐線に乗り換えないとソウルには行けない。この2路線はともにKORAILのみの運行で、4両編成という共通点を持つ。このような新規開発地への鉄道延伸にソウルからの直通を必ず図ることができなくなってしまった。日本でいうと千葉急行(現京成千原線)やニューシャトルの開業というところだろうか。
そして今回ソウル都市圏以外で初となる広域電鉄「東海線」が開業したのである。これは1980年代から日本国有鉄道によって行われたシティ電車方式の全国波及に近いものを感じる。

2. 広域電鉄東海線の紹介
それでは今回開業した広域電鉄東海線についてみていく。今回開業したのは釜田~日光間の28.0kmで、こちらも上述した水仁線や京江線同様4両編成で、平日朝夕ラッシュ時は毎時4本、日中は毎時2本しか設定されていない。これは釜山地下鉄1号線の昼間6分間隔(平日夕ラッシュ4分間隔)、2号線の昼間6分30秒間隔(平日夕ラッシュ4分30秒間隔)、3号線の昼間7分間隔(平日夕ラッシュ5分間隔)、4号線の昼間8分間隔(平日夕ラッシュ時5分間隔)、金海ライトレールの昼間5分40秒間隔(平日夕ラッシュ4分30秒間隔)と比べると非常に本数が少ないことが分かる。4号線と金海ライトレールについては新交通システムなので頻回運行を行えるようあえて1編成当たりの輸送量を減らしているが、にしても東海線の昼間30分間隔、ラッシュ時15分間隔が釜山市民に受け入れられるとは思えず、市内移動については近傍を走る2号線の利用が続くのであろう。また、規格違いでソウルのように地下鉄に乗り入れられないのも痛手だ。始発の釜田駅は地下鉄駅までの移動がかかり、とても利便性がいいとは言えない。広域電鉄化したとはいえ、市内は地下鉄、郊外はKORAILという棲み分けは釜山では変わらないようだ。運賃についてはソウルの初乗り1250ウォン(日本円にして約140円)より少し割安に設定されており、釜山の地下鉄と運賃体系を同一とし初乗りは1200ウォン(日本円にして約130円)となった。
とはいえ釜山では新しい広域電鉄慶全線の開業が進められている。こちらは釜田~馬山間の51.4kmの区間で、既存路線の電化というより新規開業に近い。またソウル都市圏でも広域電鉄の開業が加速しており、今後どうなるのか見ものである。

3. 結び
韓国の都市鉄道はまだまだ開発途上で、今後も地下鉄・広域電鉄双方とも新線開業が続く見通しである。とはいえ日本より自動車利用率の高い韓国でどこまで鉄道がシェアを伸ばすのか、見守ってゆきたいと思う。

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2017年01月18日

群馬でも普通列車見直しへ JR東日本高崎支社ダイヤ改正(2017年3月4日)

JR東日本高崎支社では、12月16日、プレスで2017年3月4日にダイヤ改正すると公表した( http://www.jreast.co.jp/takasaki/news/pdf/20161216_info.pdf )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 大規模な普通列車の整理
今回のダイヤ改正では、JR東日本千葉支社の内房線削減および昼間の系統分離より大規模な普通列車の見直しが行われるようだ。今回のダイヤ改正では両毛線を中心に大規模な減便が行われる。昼間では現状高崎〜新前橋間が上越線、吾妻線直通と合わせて毎時5本、新前橋〜前橋間が毎時3本、前橋〜伊勢崎間が毎時2本、伊勢崎〜小山間が毎時1〜2本となっているが、これが削減され、高崎〜新前橋間が毎時4本以下、新前橋〜前橋〜伊勢崎間が毎時2本、伊勢崎〜小山間が毎時1本に削減される。特に新幹線の止まる群馬県最大の都市高崎と県庁所在地の前橋を結ぶ列車が大幅に削減されることになり、群馬県内での影響はかなりたかそうだ。また高崎〜新前橋間でも上越線・吾妻線方面列車の一部が高崎発着から新前橋発着に短縮され、両毛線と接続を取る形となる。さすがに昼間の全便が新前橋発着に短縮されるわけではないが、昼間毎時3本化は避けられそうにないものと思われ、もしそうなれば運行本数としては40%の削減となる。
とはいえ、なぜこのような大規模な減便となるのか。それは、車両の置き換えが関係しているものと思われる。現在群馬地区のJR線は115系の5両編成、4両編成、3両編成と107系の2両編成が主に運用されている。両形式とも老朽化が進んでおり、211系への置き換えが進められている。211系は6両編成、5両編成、4両編成となり、特に群馬地区で高崎線に次ぎ2番目に在来線利用が多い両毛線は6両編成が優先投入されるものと思われ、現在3両編成や2両編成が主の前橋発着列車は、5両編成や4両編成が主の小山発着や伊勢崎発着と統合し、6両編成化するためのものだと思われる。国鉄分割民営化当初は短編成重視で165系急行電車の足回りを利用した107系を2両編成で導入したが、ここで昼間も含めて長編成化に方針転換となったらしい。上越線や吾妻線は115系3両編成がメインであるが、こちらも211系4両に置き換えられる可能性が濃厚で、高崎~新前橋間では供給過剰となることから一部列車が新前橋で(おそらく伊勢崎発着列車と)連絡という形になるものだと考えられる。そのため運行本数的にはデータイムは40%の減便となるが、実態としては輸送量だけでいえば6%の削減で済むものと考えられる。
また、タイトル見出しによると、信越本線(高崎〜横川間)もパターンダイヤを導入すると述べられているが、こちらについては詳細は書かれていない。こちらも4両化または5両化加速に伴う多少の減便があるものだと思われる。

2. 特急「草津」も停車駅見直し
今回のダイヤ改正では、特急「草津」の停車駅(おそらく定期列車のみ)が上野、赤羽、浦和、大宮、熊谷、高崎、新前橋、渋川、中之条、長野原草津口のみに見直され、上尾、深谷、本庄、群馬原町、川原湯温泉の各駅(川原湯温泉を除き一部列車停車駅)を通過することによりスピードアップが図られる。また、「あかぎ」についても平日は全て「スワローあかぎ」に変更され、全車指定席(スワローサービス)となる。

3. 結び
今回2017年3月4日ダイヤ改正では、JR東日本高崎支社では2012年の特急「水上」廃止をしのぐ例年にない大幅なダイヤ改正となっている。これまでは政治的意図であまり行われなかったことも考えられるが、今後どこまで見直しが行われるのか、注目になるものと思われる。

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2017年01月16日

空港アクセス増強へ 南海電鉄ダイヤ改正(2017年1月28日)

南海電鉄では、11月17日、プレスにて2017年1月28日に南海線系統でダイヤ改正すると公表した( http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/161117_2.pdf )。また12月27日にはさらに詳細な記事を出した( http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/161227_1.pdf )。今回はこれについて見ていく。

1. 南海電鉄にも明るい兆し
最近のダイヤ改正では、区間急行を空港急行に置き換えて和歌山方面を普通列車の4両編成をメインにして減車を図ったり、2015年の高野線ダイヤ改正では露骨な区間急行の減便や泉北ライナー導入による料金徴収収入の増加、泉北高速線直通を準急行がメインだったものを約4割を区間急行に格上げさせるなど、減便減車によるランコスト削減と増収策をかなり打っている。それが今回ほぼ純粋増発となっており、南海電鉄としては最近かつてない好況になっているものと思われる。
とはいえ手放しで喜べるかと言われるとそうでもない。12月27日付のプレスでは、「関空トク割ラピートきっぷ」の値上げに踏み切るとした。空港需要が伸びているため利用者が増えていることを要因としているようだが、この額でもJRに勝てると踏み切ったこと、全線として経営状況が厳しいことなどから、このような結果となったと思われる。2005年の大規模減便以降、負のスパイラルが続いていていて、やっと訪日外国人需要が伸びたところでこのような策をとるとは残念でならない。

2. 特急「ラピート」の増発・増結
今回のダイヤ改正では訪日外国人向けの関西空港需要が伸びていることから、空港関連中心のダイヤ改正となっている。かつては関西空港は無用の長物で、関西3空港を合理化するために伊丹をつぶそうという話もあったが、LCCが台頭し始めた2010年代以降LCCターミナルとしての活路を見出すようになり、訪日外国人が年間2000万人を超えるという波に乗ることもあり、V字回復を遂げることに成功した。これは成田空港にも言えることで、2016年11月19日に行われた京成電鉄のダイヤ改正にも同様のことが言えると思われる。
さて、今回は特急「ラピート」の増発も含まれている。関西空港から大阪へ座席指定列車を使用して行くには南海の「ラピート」とJRの「はるか」であるが、「はるか」は新大阪にしか停まらないためアクセスがやや悪い。そのため、ミナミに存在しキタへも行きやすいなんば発着の「ラピート」の方が安いし利便性が良い。そのため今回は空港急行の混雑緩和目的もあるが、特急「ラピート」の増発に踏み切ったものであると考えられる。

3. 空港急行の増発・増結
今回のダイヤ改正では6割程度の区間急行が8両に増結されるが、ライバルのJR阪和線は関西空港発車時点では4両ではあるものの、日根野で4両増結するためすでに8両化が完了している。とはいえ南海がなぜ消極的なのかというと、JRより南海の方が安いため関西空港への南海空港急行利用はLCC利用者向けであり、多少混雑していても構わないということなのだろう。
また、詳細に公表された空港急行の運行本数は平日・土休日とも20本程度増便している。改正する時刻表を見ていくと、平日・土休日とも夕ラッシュ時の区間急行が30分間隔から2時間間隔に削減され、その削減分が空港急行に引きあけられており、夕ラッシュ時にも最低毎時3本の空港急行が確保されるようになった。これにより泉佐野~和歌山市間では区間急行と普通列車が交換されることにより、区間急行は主に6両編成、普通列車は主に4両編成で運行されることから泉佐野以南での輸送力削減がはかられ、その削減分で空港急行の2両増結が図られているものと思われる。そのため泉佐野以北では夕ラッシュ時でも増結となっており、輸送力増強が期待できるのである。
また深夜時間帯では区間急行羽倉崎行きが急行(春木停車)泉佐野行きへと短縮されており、偶然ではあるものの急行の春木停車が復活する運びとなった。

4. 結論
今回のダイヤ改正は京成同様訪日外国人の増加による国内景気の好循環を表す一例と思われる。今後継続的に増結が行われるか、またJRがどのような対抗策を打ってくるのか見守りたい。

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2017年01月13日

485系の定期運用廃止へ JR東日本新潟支社ダイヤ改正(2017年3月4日)

JR東日本新潟支社では、12月16日、プレスで2017年3月4日にダイヤ改正すると公表した( http://www.jrniigata.co.jp/Scripts/press/20161216daiyakaisei.pdf )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 進むE129系化
今回2017年3月のダイヤ改正では、新潟地区のJR線でも車両の置き換えが進む。これまで手動ドアの編成もあった115系3両をE129系2両に置き換え、省エネ化とワンマン化を進める。これにより新潟地区のJR線では8割がE129系での運行となり、これまでは昼間は新潟〜新津・豊栄・内野の短距離運用が多かった新型車両のE129系であるが、今回は各線共に長距離運用にもつくようになるようで、昼間でもE129系6両を多く見られるようになるものと思われる。

2. 485系の定期運用終了へ
今回のダイヤ改正では、これまで国鉄時代から多くの特急電車に用いられてきた485系であるが、今回のダイヤ改正をもって定期運用から離脱する。国鉄色については昨年2016年にさよなら運転をしており、唯一定期運用として残っていた新潟~糸魚川間の快速列車の廃止により消滅することとなった。この快速列車も485系快速「くびき野」の代替という認識が強く、交流区間も挟むこともあって新潟〜新井間の快速列車が115系3両に置き換えられた北陸新幹線開業時の2015年以降においても485系の運用が続いた、というか続けざるを得なかったというところがある。新潟県内を特急ほどではないが速達で走る、島根県でいう山陰本線快速「アクアライナー」みたいな要素で運行している快速列車であるが、時間帯が新井発着の快速と被っていたこともあり糸魚川発着の快速は廃止されることとなった。代替としてえちごトキめき鉄道日本海ひすいラインでは1往復を増発する他、土休日に限り直江津→長岡間でE129系2両による快速列車を運行する。日本海ひすいラインは新潟県の第三セクターの路線のため減便対策であるものと考えられるが、JR東日本内でも一部が維持されるということは、ある一定の効果があったということなのだろう。逆方向の糸魚川行きは、新潟17時58分発とラッシュに差し掛かる時間帯であるものの、平日運転として残らなかったということは、5分が発車の普通長岡行き7両編成で十分だったということなのだろう。
その他にも、上越新幹線が1本利用しやすい時間に移動する。また今回2017年のダイヤ改正で、平日運転の新潟→長岡間の多頻度「とき」の運行を取りやめる。

3. 結び
今回2017年のダイヤ改正では、新潟地区でも新型車両の導入に伴う短編成化、ワンマン化、快速列車の減便など他地区同様に縮小傾向となった。今後E129系を導入し終えた段階で、どのような運行形態となるのか着目したいと思う。

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2017年01月08日

完全民営化後初のダイヤ改正! JR九州ダイヤ改正(2017年3月4日)

JR九州では、12月16日、プレスで2017年3月4日にダイヤ改正すると公表した( http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2016/12/16/H29TimetableRevision.pdf )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 新しい特急「かわせみ やませみ」
今回のダイヤ改正ではJR九州に新しい特急「かわせみ やませみ」が運行を開始する。この列車はD&Sとして運行される列車で、2016年3月26日ダイヤ改正で特急「くまがわ」の廃止代替として運行が開始された熊本発着の肥薩線快速列車を代替する形で3往復設定される。この他にもこれまで普通列車としてしか運行していない「いさぶろう」「しんぺい」が熊本乗り入れするようになり、熊本〜人吉間でも特急運転するようになるところも見どころだと思われる。

2. 増発する「かもめ」
今回のダイヤ改正では、長崎本線特急「かもめ」が増発される。ことに今回の改正では平日のみ運転の佐賀7時38分発の特急「かもめ104号」は、博多発着ではなく1駅先で福岡県庁に近い吉塚まで運行し、しかも鳥栖から吉塚まで特急「有明」と併結する。特急「かもめ」の併結は2011年の九州新幹線の博多~新八代間開業に伴い、最大で「みどり」「ハウステンボス」と3列車併結となっていたが、今回復活となりそうだ。そのためこの列車には783系が用いられるものと思われる。

3. 819系DENCHA導入の若松線は小規模にとどまる模様
今回のダイヤ改正で非電化区間の若松線では全てが蓄電池車719系による電車運転へと置き換えられる。これにより気動車の削減が見込めるほか、スピードアップや大幅なダイヤ改正が見込まれていたが、今回は行わない見込みらしい。西鉄バス北九州が若松~小倉方面のバスを戸畑渡船停留所の橋上移設に伴いスピードアップされることから、今後どのように展開されるのか注目だと思われる。
また蓄電池車自体製造費や維持費がかかることゆえあまり導入が進まず、2017年には4編成が運用されるJR東日本も電気式気動車(要するに軽油で発電し電気モーターを作動させる方式)の大量導入(76両)を目指している。JR九州にも唐津線や日田彦山線、大村線快速「シーサイドライナー」など蓄電池車が活躍できそうな路線はまだまだあるが、今後どのような展開を目指すのか注目したいところだ。

4. 九州新幹線は本数削減か
九州新幹線は2014年3月のダイヤ改正で昼間の毎時1本が定期列車から臨時列車に変更し大幅な列車削減を行った九州新幹線であるが、今回も縮小傾向となりそうだ。調べていくと博多発10時台の熊本行き「つばめ」が1本削減され、19時~22時台の「つばめ」の運行時刻が不均等化し、間隔が27~34分だったものが16~47分にバラツキが生じるようになり、博多~熊本の輸送であれば「みずほ」「さくら」も使えるため大きなダメージはないものの、「さくら」通過3駅の利用が不便になるものと思われる。また熊本発9時台の鹿児島中央方面列車が1本削減されたりと、線内運用については削減されている一方で、山陽新幹線との直通に関しては改善されている( http://diagramstudygroup.seesaa.net/article/445121148.html )。九州島内輸送は保ちつつ、本州とのつながりを重視する狙いなのだろう。
また、毎回恒例曜日運転列車を設定すると述べられているが、これに関してはすでに実施済みで2015年12月にも宣伝していること(というか、前回より減っている)のではっきりいって見かけだましであり、今回からはさらなる見かけだましとして臨時「みずほ」2往復運行と書かれているが、こちらもすでに臨時列車として運行されており、当サイトでいう多頻度と僅少を使い分けてくださっていることは嬉しいのだが、既に実施済みのものをあたかも今回のダイヤ改正から始めますという風に述べて内容をかく乱するのは困ったものである。臨時列車については1月第4金曜日に当サイトでも扱うのでその時に評価したい。

5. 結び
今回2017年3月のダイヤ改正では、JR九州は特急新設という手を打ったが、これもかつて特急が走っていた区間での復活という形に近く、観光要素が強い。2016年10月25日の完全民営化後初のダイヤ改正となるが、JR東海の2003年東海道新幹線「のぞみ大増発」、JR東日本の2002年湘南新宿ライン開業などの大規模なダイヤ改正に至らなかったのは、九州旅客鉄道が鉄道以外の分野に力を注いでいるからではなかろうか。完全民営化を迎え株主の動向も注視しなくてはならないJR九州が今後どのような対応をとっていくのか、見守ってゆきたい。

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2017年01月06日

「サンダーバード」高槻停車へ JR西日本金沢支社ダイヤ改正(2017年3月4日)

JR西日本金沢支社では、12月16日、プレスで2017年3月4日にダイヤ改正すると公表した( https://www.westjr.co.jp/press/article/items/161216_00_hokuriku2.pdf )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 福井から東京へのアクセス強化
今回のダイヤ改正では、定期「サンダーバード」の運行時間が見直され、臨時列車と交換することにより敦賀~金沢間で終日毎時2本相当の利便性を確保することとなる。これで金沢での「はくたか」「つるぎ」連絡と合わせて北陸各都市間での利便性向上はもちろんのこと、福井から東京方面への接続増強となり、従来主流の東海道新幹線米原経由での利用を牽制する狙いがある。北陸新幹線は東京発着時刻ではパターンが組めているものの、金沢まで行くと停車駅の差で発着時刻がバラバラとなり、接続も不規則となっていた。それが多少でも改善されるのはJR西日本の手元にお金を残す作戦としては有意義であろう。

2. 宿敵「新快速」の牙城、高槻に新規停車
今回のダイヤ改正で京阪神地区で最も驚かせたのは、何と言っても特急「サンダーバード」高槻停車であろう。もともと高槻駅は国鉄時代は新快速すら停まらなかった駅であるが、打倒阪急を掲げ1990年より新快速一部停車、1997年より新快速全停車となった。これにより需要を少しでも吸い取りたい阪急は京都線ノンストップ特急の平日運転を取りやめ、土休日のみの半ば行楽列車である快速特急「京とれいん」4往復のみとなってしまった。そしてJR京都線に新しい風が吹いたのは2016年3月ダイヤ改正の、高槻駅新ホームの供用開始である( http://diagramstudygroup.seesaa.net/article/431665027.html )。この供用開始により外側線本線走行の特急列車も停車可能となり、2016年には特急「はるか」の一部停車が実現している。「はるか」であれば関西空港アクセス列車であり、大阪乗り換えで関空快速に乗せるよりかは直通で特急料金を獲得した方が増収入になると踏んだと思われるので利便性向上の面からも適切だったと思われる。とはいえ今回の2017年ダイヤ改正では特急「雷鳥」の後継である特急「サンダーバード」がついに宿敵「新快速」の牙城高槻に一部停車となる。

2.1. 「サンダーバード」高槻停車は、北陸新幹線誘致の布石か
今回の必要かわかれる「サンダーバード」の高槻停車は、北陸新幹線開業時に北摂地域に駅を誘致するためではなかろうか。現在京都~新大阪間はJR京都線でも39.0km離れており、途中に新駅を設けてもおかしくない距離となっている。ここで高槻市内にルートを持ち込み、新駅を設置すれば、並行在来線問題による第三セクター化がJR京都線で起きるはずもないので両手手放しで喜べるのである。ただ、現状のように高槻に1本も停車しないのであれば設置する必要がないとみなされ、当然のように東海道新幹線同様京都の次は新大阪または大阪となりかねない。それを防ぐために今回高槻市を含む北摂地域からの要請で4往復の停車に踏み切ったのではなかろうか。北陸新幹線は敦賀~京都間が小浜ルートで方針が固まったが京都~大阪間はいまだに決まっていない。今後どのようなルートとなり、停車駅選定をしていくのか見ものだと思われる。

3. 結び
今回のダイヤ改正では、富山・金沢・福井の北陸各都市から大阪・東京へのアクセスが向上することは間違いない。今後2023年春の北陸新幹線敦賀開業時にどのような輸送体系となるのか、そして在来線としての幹線をなくすJR西日本金沢支社がそのままの形態で存続できるのかというところまで見守ってゆきたいと思う。

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2017年01月04日

「ひたち」「ときわ」スピードアップ JR東日本水戸支社ダイヤ改正(2017年3月4日)

JR東日本水戸支社では、12月16日、プレスで2017年3月4日にダイヤ改正すると公表した( http://www.jrmito.com/press/161216/press_01.pdf )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. スピードアップする常磐線
今回のダイヤ改正では、常磐線特急の品川~上野間の所要時分が短縮するものと思われ、品川発時刻が1分繰り下がり毎時15分発または45分発となり、わかりやすい時刻となる。品川駅では駅改良工事が行われており、昨年(2016年)11月19日、20日にかけて一部時間帯で東海道線を運休にしたのは記憶に新しいと思われる。この改良によりスピードアップが可能になり、1分の短縮に成功したものと思われる。この「ひたち」「ときわ」の品川発着時刻1分繰り下げの他に、常磐線特別快速も1分短縮される。これは、2012年3月の九州新幹線ダイヤ改正時に、新八代駅分岐器を両開きから片開きに変更したことによる本線通過速度の向上により、当該区間で2分の短縮に成功したダイヤ改正に近いものと考えられる。上野東京ライン開業後では初の時間短縮になるものと考えられ、今後の品川駅付近の工事の進捗によっては特急以外の列車でも所要時分の短縮が見込め、今後気になるところではある。

2. 常磐線の品川乗り入れは据え置き
2015年の上野東京ラインの開業以降、特急含め終日毎時4本の品川直通を続けている常磐線であるが、この状況は改正後も変わらないようだ。新線開業から1~2年後にはその周辺を含め比較的大規模なダイヤ改正が実施されることが多いが、今回は所要時分短縮のみで収まることとなった。ちなみに同日開業の北陸新幹線は金沢で接続する特急「サンダーバード」が2年連続で比較的大幅なダイヤ改正をし、2017年のダイヤ改正では東京から北陸新幹線経由での福井方面連絡がかなり便利になる。そう考えると、今回の常磐線ダイヤ改正が小幅なものとなったのは少しもったいない気がする。

3. 結び
今回のダイヤ改正では、常磐線の復旧がすすみ、全線復旧への兆しも見通しが立ってきた。少しずつではあるが今後どのようなダイヤとなるのか、見守ってゆきたいと思う。

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2017年01月02日

スピードアップで山陽新幹線は白紙改正か JR西日本山陽新幹線ダイヤ改正(2017年3月4日)

JR西日本は12月16日、プレスで2017年3月4日に山陽新幹線のダイヤ改正を行うと公表した( https://www.westjr.co.jp/press/article/items/161216_00_nishi.pdf )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

同日改正予定の東海道新幹線のダイヤ改正情報はこちら!

1. 日本最期の新幹線アナログATC全滅へ
今回の2017年3月ダイヤ改正では、山陽新幹線が新型ATCへと移行し、全般的にスピードアップが図られる。新大阪~博多間では「のぞみ」は昼間は毎時1本が2分短縮されるほか、平均で1分の短縮、「みずほ」「さくら」も同様に1分の短縮(新大阪方面上り「さくら」は毎時1本が3分程度短縮)、「こだま」は20分の短縮となっている。「こだま」に関しては後述の待避の減少が一番多いものと考えられるが、これまでも新型ATC導入によりスピードアップが図られている事例はJR東日本を中心に多くある。ここで、新幹線ATCの歴史について見ていく。
ATCとは、自動列車制御装置のこと。ATS(自動列車停車装置)は危険な際に緊急で列車を停止する際に用いられるが、ATCは停車以外にも走行中(特にブレーキ時)でも性能を発揮する。世界初のATCが導入されたのは1964年の東海道新幹線。世界初の高速鉄道はATSだけでは制御しきれないため、ATCがこの時開発された。1964年当時は打子式ATSという列車を物理的に止めさせる方式がまだ多用されていた時代でコンピュータも原始的なものしかなかたっため、もちろんアナログATCではあったものの当時の技術としては鉄道の安全という意味では超最先端を走っていたのである。その後日本国有鉄道が路線を延ばすたびこのアナログATCが導入され続け、1997年の長野新幹線(現在の北陸新幹線)の開業まで新規導入が続いた。
しかし、アナログATCにも陰りが見え始める。それは信号現示のパターンが決められてしまっているため、停車する際の原則が段階ごとになってしまい、何度もブレーキを細かく分けられてしまうのである。これを1度のブレーキで済むようにすれば所要時間の短縮につながり、乗り心地も改善する。そして導入されたのがデジタルATCであり、2002年の東北新幹線盛岡~八戸間開業時に用いられた。その後2004年の九州新幹線開業時にも用いられ、2006年には東海道新幹線、2009年には東北新幹線と上越新幹線、2013年には長野新幹線(現在の北陸新幹線)の全線で導入されるようになり、今回の2017年を以て山陽新幹線にも導入されることとなった。このように導入に差がある背景には、JR東日本は新幹線の導入より列車間隔の狭い山手線や京浜東北線での導入を優先としたこと( https://www.jreast.co.jp/newtech/tech08_main.html )、新規導入時には21世紀に建設された路線の場合デジタルATCがもっぱらであるが、わざわざかつてアナログといえどもATCを導入した各線では更新費用がそのままのしかかるため費用対効果が薄く、運営会社自体の財力に左右されるところもある。特にJR西日本は車両・設備を長く大切に使用する会社体質のため最も導入が遅くなったものと考えられる。

2. 大きく異なる東海道「こだま」と山陽「こだま」
東海道新幹線と山陽新幹線、ともに「こだま」が走るが、双方の性質は大きく異なる。基本的なところとしては東海道「こだま」は全て16両編成で山陽「こだま」は原則8両編成。車両も東海道「こだま」はN700系や700系が主なのに対して山陽「こだま」は700系でも「ひかりレールスター」編成だったり、500系を運用し、座席も2列&2列とゆったりとできる。
そして鉄道ダイヤ研究会というからには一番目をつけなければいけないのが、パターンダイヤの反復性だ。東海道「こだま」の場合はしっかりパターンダイヤが形成されているが、山陽「こだま」の場合は不十分である。これは、東海道新幹線の場合には東京駅発着時刻がダイヤの一番の要となっており、臨時も含め最大毎時14本をさばくことから「こだま」が前に詰まってしまい、最速時分と比べてパターンダイヤ時間帯はかなり遅くなってしまう。とはいえ東海道新幹線内で「のぞみ」を遅くしないように「こだま」を運行するといつまでたっても駅から発車できなくなってしまう。そのため「こだま」は待避時間をできるだけ短くするため、1回の待避本数を最高2本までとしている。それでも東京~新大阪間で「のぞみ」を定期・多頻度・僅少合わせて14本、「ひかり」2本の合計16本に抜かれる。それでも途中駅の停車時間を最大7分に抑えることができており、「のぞみ」も最速2時間22分のところを、同一停車駅であるにもかかわらず定期「のぞみ」でもダイヤ改正後は最大2時間34分、僅少「のぞみ」では最大で2時間37分かけて運行しており、「のぞみ」も「こだま」にある一定の配慮をしている。ところが最大毎時9本の山陽新幹線の場合は「博多発着のぞみ絶対主義」である。東海道新幹線が3分短縮すると言ったら新大阪発着時刻も3分繰り下げてJR東海に合わせるのはもちろんのこと、3分短縮されても山陽新幹線内で相殺されては意味が薄くなるしJR西日本の人件費がよりかさむ一方であることから、「のぞみ」の時刻も博多まで山陽新幹線内でずらさなければならない。またそれが原因で九州新幹線直通の「みずほ」「さくら」も所要時間が伸びないように配慮しなければならず、「博多発着のぞみ」「みずほ」「さくら」の順にダイヤが組まれる。「広島発着のぞみ」については新大阪~博多間の輸送には関与が薄いため、多頻度「さくら」が運行される時間帯には岡山~広島間の所要時間が3分~4分延びるダイヤ設定をしている。とはいえ同パターン時刻であっても博多発着として運行される時間帯は「さくら」を抜かすという手法も取られている。そんなダイヤ構成時に「博多発着のぞみ」>「みずほ」「さくら」>「広島発着のぞみ」の完全なヒエラルキーを形成している山陽新幹線で、各駅停車である「岡山発着ひかり」や「こだま」を運行させるにはこれらの列車を縫うように走るしかない。まわりの列車はよけてくれないから「岡山発着ひかり」や「こだま」の停車時間を長くせざるを得ず、岡山駅では8本の「こだま」が20分以上停車し、中には2016年12月現在では岡山駅で33分停車し、その間に定期「のぞみ」2本、定期「さくら」1本、臨時「のぞみ」1本の合計4本を待避し、ついでに岡山発「ひかり」とも接続する「こだま748号」まで存在する( http://toyokeizai.net/articles/-/121152?page=3 )。今回のダイヤ改正ではどうやら27分にまで縮小され、待避も1本削減される見込みだ。今回2017年3月のダイヤ改正では新型ATC導入により緩和される見通しで、新大阪~博多間の「こだま」で平均20分の短縮が見込まれている。4本待避しなければならないダイヤの背景には、前述のように日本の新幹線では唯一の使用路線となっていたアナログATCの影響もあるのだろう。とはいえ、新大阪~博多間の「こだま」の所要時分が待避本数増加もあるだろうが、最高速度が高々230km/hしか出せない0系・100系の4両・6両時代より最高速度285km/h以上の列車しかない現状の方が、ダイヤ改正後であっても所要時間が伸びているという点ではやはり腑に落ちないところであり、山陽新幹線がダイヤを一番組むのが下手であることを物語っているのではなかろうか。

3. 大きく変わるダイヤパターン
先述したように「こだま」は列車の間を縫って運行されるためパターンダイヤをきっちりと形成していないが、博多を通る「のぞみ」「さくら」についてはJR九州のプレス( http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2016/12/16/H29TimetableRevision.pdf )から時刻表を見ることができる。今回は新型ATCの導入による所要時間の短縮や同日改正予定の東海道新幹線のダイヤ改正との兼ね合いで「のぞみ」の時刻がずれたり、「みずほ」「さくら」の走順が変更されるなど、大幅なダイヤ改正が組まれている。従来であればJRの東海の都合で新大阪発着時刻がずれるのが一番大きいが、今回は山陽新幹線の新型ATC導入もありJR西日本も引けを取らず台風の渦となっている。今回はこの点でも興味深い。

【2017年3月4日以降】下り(定期のぞみ・みずほ・さくらのみ)
東京発毎時時刻(分)30-5010-
新大阪発毎時時刻(分)0509254252
種別のぞみさくらのそみのぞみみずほ・さくら
運行頻度定期定期多頻度定期多頻度
その他徳山or新山口停車九州直通原則広島止
姫路停車
福山停車九州直通
博多着毎時時刻(分)3343541022(みずほ)
29(さくら)
新大阪~博多間所要時間2時間28分
2分短縮
2時間34分
1分短縮
2時間29分
1分短縮
2時間28分
1分短縮
2時間30分(みずほ)
2時間37分(さくら)
3分短縮


とはいえ、今回のダイヤ改正では静岡停車の岡山発着「ひかり」が東京~新大阪間で3分短縮されたにもかかわらず、その努力は新大阪~岡山間で相殺されてしまっている。先述のように山陽新幹線のダイヤは「博多発着のぞみ絶対主義」であるため、ほかの列車は合間を縫うようにして運行するほかない。この「ひかり」のヒエラルキーは山陽「こだま」並みの優先順位が一番低い列車であり、JR東海のプレスによれば岡山行きで最大6分、岡山発で最大2分の短縮が見込めると書かれているが、JR西日本岡山支社のプレスによると、途中駅待避の関係(おそらく「さくら」のせいで)岡山発の場合最大で9分所要時分が伸びている列車がある(具体的には岡山14時32分発「ひかり472号」が、岡山14時23分発に繰り上げられ、岡山→東京間で9分、岡山→新大阪間で12分所要時分が伸びている)。このようなダイヤ設定では東海道新幹線以上に新幹線のエリア内輸送に支障が生じかねない。東海道新幹線のように待避最大本数を決めることはできないのだろうか。

4. 結び
今回のダイヤ改正では山陽新幹線が抜本的なダイヤ改正を組んでおり、2017年3月ダイヤ改正の1つの中心的内容となっている。今後2020年3月ダイヤ改正までにどのようなダイヤを組んでいくのか見守ってゆきたい。

5. 初終電時刻
定期列車の初終電案内
今回の2017年3月4日ダイヤ改正での変更点は(括弧内)に付す
※東海道新幹線直通の初終電はこちらも参照してください。
初電
新大阪→博多 6時00分発8時28分着「みずほ601号」(博多着時刻1分繰り上げ)
広島→博多 6時05分発7時33分着「こだま821号」(博多着時刻3分繰り上げ)
広島→新大阪 6時00分発7時28分着「のぞみ108号」
博多→新大阪 6時08分発8時38分着「のぞみ2号」(博多発時刻3分繰り下げ、新大阪着時刻4分繰り下げ)
熊本→新大阪 6時01分発9時54分着「さくら540号」/「のぞみ6号」※博多乗り換え(新大阪着時刻4分繰り下げ)
鹿児島中央→新大阪 6時08分発10時18分着「さくら400号」/「のぞみ10号」※博多乗り換え(鹿児島中央発時刻4分繰り下げ)
西明石→東京 6時00分発8時53分着「のぞみ100号」
姫路→東京 6時00分発9時03分着「のぞみ102号」
岡山→東京 6時00分発9時23分着「のぞみ104号」
広島→東京 6時00分発10時03分着「のぞみ108号」
博多→東京 6時08分発11時13分着「のぞみ2号」(博多発時刻3分繰り下げ)
終電
新大阪→鹿児島中央 19時59分発23時40分着「みずほ611号」(鹿児島中央着時刻12分繰り上げ)
新大阪→熊本 20時09分発23時34分着「さくら573号」(博多乗り換え解消&熊本着時刻22分繰り上げ)
新大阪→博多 21時26分発23時55分着「のぞみ59号」(博多着時刻1分繰り上げ)
新大阪→広島 22時26分発23時54分着「のぞみ129号」
東京→博多 18時50分発23時55分着「のぞみ59号」(博多着時刻1分繰り上げ)
東京→広島 19時50分発23時54分着「のぞみ129号」
東京→岡山 20時30分発23時57分着「のぞみ133号」
東京→姫路 20時50分発23時55分着「のぞみ135号」
博多→東京 18時59分発23時45分着「のぞみ64号」(博多発時刻1分繰り下げ)
博多→名古屋 20時01分発23時20分着「のぞみ98号」(博多発時刻1分繰り下げ)
博多→新大阪 21時09分発23時37分着「みずほ610号」(博多発時刻1分繰り下げ)
博多→広島 21時50分発22時59分着「さくら458号」(博多発時刻5分繰り下げ、広島着時刻3分繰り下げ)

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2017年01月01日

新駅開業へ新しいダイヤ JR東日本仙台支社ダイヤ改正(2017年3月4日)

JR東日本仙台支社では、12月16日、プレスで2017年3月4日にダイヤ改正すると公表した( https://jr-sendai.com/upload-images/2016/12/20161216.pdf )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 磐越西線郡山富田駅開業
2017年4月1日に磐越西線郡山富田駅が開業する。今回のダイヤ改正は3月4日に実施されることから新駅の開業に先駆けて行われることになり、朝に郡山~磐梯熱海間で1往復増発する。新駅開業により列車が増発されることは少なく、社会実験要素で数年後に消滅する可能性もある。郡山富田駅は近隣に奥羽大学を抱えており、学生需要がある一定は見込めるものの、大学自体学生が2学部1000人程度しかいないらしく、周辺のバスも終日毎時1本の路線が2系統あるだけで、スクールバスも1本しか出していないようだ。乗車人員500人もいけば万々歳なのだろう。またこのホーム立地もきわどく造られており、郡山駅から3.4km地点に設置されている。もしあと400m郡山寄りであれば郡山からの運賃はきっぷで140円となるが、3.4km地点であればきっぷで190円となり、50円もの差が生まれる。また、140円区間はきっぷの場合国鉄分割民営化時から値段が変わらないが、現在のきっぷで190円区間は消費税導入前は160円区間であり、過去3度の消費税率引き上げにより10円ずつ値上げされている。そのため2017年4月現在消費税率8%であるのに対し、現在のきっぷで190円区間は18.75%の値上げとなっており、16円分の値上げはJR東日本の純粋な値上げとなっている。3kmを超え10km以内の区間は将来的にも消費税率を超える値上げが期待でき、将来的な増収入を見越しての立地となったと思われる。
ちなみにこの新駅の郡山富田駅と喜久田駅は磐越西線快速全停車駅としてダイヤ改正後は機能する。磐越西線では郡山発着路線で最後となる全列車ツーマン運転を行なっているが、今回の2017年3月4日ダイヤ改正からは2両編成の一部でワンマン運転を行うようになるものと思われる。

2. 石巻あゆみ野駅に仙石東北ラインが停車
今回のダイヤ改正では、仙石線各駅停車のみが停車する2016年3月26日に開業した新駅、石巻あゆみ野駅に仙石東北ラインの快速のうち1往復が停車するようになる。そもそもこの辺りは石巻あゆみ野駅開業まで快速も各駅に停車していた区間で、2016年3月26日ダイヤ改正時に仙石東北ラインが全通過だったことが驚きではあったのだが、今回のダイヤ改正で1往復のみ快速が停車するようになる。終日毎時1本しか停車しない当駅からしてみればありがたいことで、設定時間が朝であることから石巻あゆみ野駅が最寄りの県立石巻西高等学校への通学が主目的だと思われる。これにより、石巻市内の全ての駅で仙石東北ラインの列車が停車するようになる。このほかにも昨年12月より行われている仙石東北ラインの1往復女川乗り入れ( http://diagramstudygroup.seesaa.net/article/443815176.html )は継続されるようだ。

3. 仙台空港鉄道3往復増発
今回のダイヤ改正では2007年の開業から見直しが続いていた仙台空港アクセス線の増強が行われる。増発は朝昼晩それぞれ1往復ずつで、昼の増発は快速として運行される。また朝の増発は21分~53分の初電繰り上げ効果をもたらし、晩の増発は終電前の混雑緩和が目的と思われ、2016年3月にJR北海道函館本線の最終岩見沢行きの7分前に江別行きを運行するようになったのと類似する点が見られる。また同2016年3月ダイヤ改正では東北本線快速「仙台シティラビット」の長町・南仙台追加停車を果たしたが、仙台空港発着快速の停車駅は据え置きとなっている。この増発も京成電鉄・南海電鉄と同様に訪日外国人増加に伴うインバウンド需要増加によるものなのだろうか。

4. 結び
今回のダイヤ改正では、仙台地区では増発が目立ったように思う。仙台市営地下鉄東西線が開業したことにより仙石線の輸送量がおちたものと考えられるが、今後どのような展開が待っているのか楽しみにしたいと思う。

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2016年12月31日

土休日の夕方増発へ! ゆいレールダイヤ改正(2016年12月17日)

沖縄都市モノレール(ゆいレール)は、2016年12月17日、土休日ダイヤのダイヤ改正を行った( http://www.yui-rail.co.jp/info/index.cgi?mode=detail&code=561&pline=0 )。今回はこれについて見ていく。

1. 土休日夕ラッシュ時ダイヤの設定
今回のダイヤ改正は、土休日の昼間は10分間隔だったところを土休日夕ラッシュ時ダイヤを設定し、9分間隔として2本増発する。本来土休日夕ラッシュ時ダイヤは東急東横線や西武新宿線、東武伊勢崎線、近鉄奈良線、南海高野線など昼間の減便を伴った路線で実施されることが多いが、今回は増発という形で実施されることになった。これは、ゆいレールが他線と直通どころか接続すらしていないこと、また各駅停車しか運行していないこと、全線複線であることから、自由度の高いダイヤが組めるものと思われる。自由度が高い例としては金曜実施の臨時ダイヤがあり( http://www.yui-rail.co.jp/info/file/201609kinyourinji.pdf )、昼間は本来10分間隔であるところを8分間隔、夕ラッシュ時は平日は本来7分間隔であるところを6分間隔で運行している。確かにJR埼京線では金曜臨時列車を運行しているが4本の臨時列車を出しているにすぎず、他の列車の時刻が変わることはない。ここまで自由にダイヤが組めるのはこのゆいレールしかないだろう。

2. 昼夕輸送力比
昼夕輸送力比の詳細はこちら
ゆいレールの昼夕輸送力比は、一般の平日では70%、金曜臨時ダイヤ施行時でも75%と、ダイヤはかなり適切に設定されているように思える。先述のようにダイヤの制約が皆無と言ってもいいほどないことが一番影響しているのだろう。

3. 結び
今回のダイヤ改正では土休日夕ラッシュ時の輸送力増強が図られている。今回はダイヤの自由度の高いゆいレールだからこそ容易に行うことができたが、大都市の多くの鉄道は直通や他線との接続、優等列車の運行による待避パターンの変更などさまざまな制約があり、実際に土休日であっても日中より夕ラッシュ時が混んでいるにもかかわらず列車を増発できないことが多い。今後大都市の鉄道でもこのような動きが広まるか見守ってゆきたい。

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