2017年05月19日

1000系統一後初のダイヤ改正! 東京メトロ銀座線ダイヤ改正(2017年5月20日)

東京メトロは4月27日、プレスリリースにて明日2017年5月20日に銀座線にてダイヤ改正を行うと公表した( http://www.tokyometro.jp/news/2017/188606.html )。今回はこれについて見ていく。

1. 新車1000系に統一後初のダイヤ改正

今回のダイヤ改正は、1981年から導入された01系が全車銀座線から撤退し、2012年から導入されはじめた1000系が全て置き換えた初めてのダイヤ改正である。1000系は起動加速度が01系と比べ向上し(3.0km/h/s→3.3km/h/s)、近い将来に行われる電圧の昇圧(600V→750V)により最高速度が65km/hから75km/hに向上することが目論まれている。ただ、今回のダイヤ改正ではまだ昇圧はなされていないため、まだ性能を十分発揮しきれていないというところなのだろう。
そんな中本年1月23日にダイヤ改正を行ったばかり(しかも前回は丸ノ内線とほぼ同時)なのにたった4か月後に実施する今回の銀座線単独でのダイヤ改正では、ホームドア設置に伴う停車時間の増加が盛り込まれている。近頃地下鉄だけではなくJR山手線やJR京浜東北線、東急電鉄(東横線、田園都市線、大井町線)などでは全駅のホームドア設置に舵を向けており、新駅設置でホームドア設置するのは当たり前のことだが小田急や京王、西武、東武、相鉄、JR西日本(JR東西線)などでも一部既存駅でホームドアの設置を始めている。東武鉄道では日比谷線直通用車両を全て置き換えるという大きな負担までしている。銀座線では現在上野駅のみホームドアが設置されているが、本年2017年6月から11月にかけて浅草〜神田の全駅に設置する予定だ。ホームドアを設置すると1駅5秒程度停車時間を伸ばさなければならず、起動加速度が向上したとはいえ全線で1分程度所要時分が伸びることとなり、昼間で1運用増えることとなった。朝も運用数は増えたが、1000系は01系と比べて2編成多いことから2015年3月1日の大阪市営地下鉄御堂筋線ダイヤ改正のように朝の減便は免れた。
また、土休日には渋谷発浅草行きを(1運用増するためか)増発している。近年の銀座線のダイヤ改正では上野〜浅草間の増発ばかりであったが、久しぶりに渋谷〜上野でも増発となった。

2. ホームドア全設置直前で最高速度引き上げが

今回のダイヤ改正では見たところ、どうやら浅草〜神田間のみ停車時間を伸ばしたようだ。となると2018年度上期にほぼ全駅でホームドアを設置した場合、さらに所要時分を伸ばすダイヤ改正が起こるのではないだろうか。
とはいえそこで停車時間を伸ばしてしまうと、また全線所要時分が2分程度伸びるのは必須だ。そこで電圧を昇圧し最高速度を引き上げれば、極力所要時分の延長を抑えられるのではないだろうか。ホームドアの設置が諸事情により予定より前倒しとなっており、そのほかの設備投資にかける資金が不足している中、どこまでインフラにも目を向けられるかが試されていると思う。

3. 結び

今回のダイヤ改正ではホームドア設置の進捗に伴い昼間の所要時分が伸び、1運用増えることとなった。今後最高速度の引き上げはあるのか、平日朝ラッシュ時の増発はできるのか、また全国的にホームドア設置による所要時分延長が加速するのか注目したいと思う。

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2017年05月15日

新幹線接続改善で増便するも運賃値上げ 広島電鉄ダイヤ改正(2017年4月10日)

広島電鉄では、3月24日、プレスリリースにて2017年4月10日にダイヤ改正を行うと公表した( http://www.hiroden.co.jp/topics/2017/0324-traindia.html )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 花形1系統は輸送力増強

今回のダイヤ改正では市内線区間(つまり路面電車区間)で大規模なダイヤ改正となる。県外への玄関口となる広島駅から広島市中心部となる八丁堀・紙屋町・市役所を経て県内離島や四国への玄関口となる広島港を結ぶ花形の1系統は、平日朝は単車を連接車に置き換えて輸送力増強を図り、平日夕方は連接車を1本増発した。
また日赤病院前発の初電を8分繰り上げることにより、道路状況がよほど悪くない限りは広島市中心部から1系統を使うことにより10分の乗り換え時間で広島6時ちょうど発山陽新幹線「のぞみ108号」東京行きに乗れるようになった。

2. 広島駅と広島港を結ぶ5系統も増便

今回のダイヤ改正では広島駅と広島港をダイレクトに結ぶ5系統も増発となる。2011年から昼間毎時5本(12分間隔)としていたものを、今回2017年4月10日のダイヤ改正で土休日の午前11時ごろまではもとの毎時6本(10分間隔)に戻した。
また、広島港発の初電を8分繰り上げ、白市・五日市両方面の山陽本線との接続を改善した。

3. 2系統も土曜日運行間隔短縮

観光地宮島へ向かう2系統も今回増発を果たした。土曜日を9分間隔から日曜・祝日同様の8分間隔へと短縮し、輸送力を増強した。
また平日朝は広電西広島発広電宮島口行き下り列車を1本増発し、編成数を増やすことなく混雑緩和を図っている。

4. 強気の広電20円値上げ

広島電鉄では今回のダイヤ改正後である2017年8月1日に運賃を改定すると公表した( http://www.hiroden.co.jp/topics/2017/pdf/0324-trainfare/trainfare.pdf )。今回の運賃改定では、軌道線・鉄道線ともに全区間で20円の値上げとなり、広電西広島(己斐)を跨ぐと40円値上げされる可能性がある。本年4月1日には増発後に同じ路面電車の京福が値上げしたが、京福の場合は定期券利用率を高めるための施策要素も含まれており一概に値上げとは言い切れない面もあったが、今回の広島電鉄の値上げは京福より運賃が安いこともあり全面的に値上げとなりそうだ。

中身を見ていくと、定期券の割引率はほぼ変わらず、普通運賃の値上げ分とほぼ同水準での値上げとなった。軌道線の普通運賃は160円から180円に20円値上げし、広島市旧市内(中区・西区・南区・東区など)のバス1区運賃の180円に揃えた。但し、あくまでこの旧市内バス1区運賃は広電バスと広電グループの広島バスや芸陽バスなどであり、広電バスグループではない広島交通や中国JRバスとの競合路線は初乗り160円であり、値上げの予定はない。そして主に郊外に向かう広島交通と中国JRバスであるが、広島市中心部と駅を発着地とするため、バス・路面電車ともドル箱区間の広島駅~八丁堀・紙屋町・バスセンターが競合の関係でバスが160円なのである。また定期券も見ていくと、電車運賃改定後は通学定期券は依然割引率の関係で路面電車の方が安いが、通勤定期券はバスの方が安くなる。そのため広島駅~八丁堀・紙屋町間では路面電車からバスへ乗客がシフトし(皮肉にもバスの方が所要時間は短いし停留場数が少ない)、利用離れにつながるのではないかと思われる。この区間のバス定期券の場合広電バスと広島バスの共通定期券にした方が利用者にとっては利便性が高いため、同じ広電グループだとしても広島電鉄の収益低下は避けられなさそうだ。広島電鉄の企画定期券「どっちもパス」も広島駅~八丁堀・紙屋町間では1カ月当たり電車定期券+90円となり、もはやほとんど差が無くなってしまう。もはやドル箱区間は収益優秀なバスに譲るということなのだろうか。2018年度の駅前大橋線開通による電車の高速化が狙えるのに残念である。

もっと悪影響が出そうなのが鉄道線である宮島線も運賃値上げをするということだ。2014年4月の消費税改定時には軌道線のみ10円値上げで鉄道線の運賃は据え置かれたどころか、軌道線と連絡する場合には10円値下げされた。これはJR西日本との競合が考えられ、市街地区間では市中心地の交通網を広電グループのバス各社で概ね独占していることや、西広島でJRから乗り換えて市中心部に向かう需要に関しても増収を狙えること、競合する広島交通や中国JRバスも消費税転嫁の影響で値上げしたこともあり軌道線では難なく値上げできたものの、鉄道線はJR山陽本線と極めて近接しており、速いJRと安くて本数が充実した広電という構図になっていたために値上げできなかったものと思われる。

今回の運賃値上げで鉄道線初乗り2キロまでの運賃が現金払いの場合120円から140円に20円値上げされるが、この140円というのはJR西日本の初乗り3キロまでと同額となる。広電の場合ICカードPASPYを利用すればPASPY割引で1割引(ただし10円未満端数切り上げ)されるので130円での乗車はできるが、所要時間は圧倒的にJRが速いため乗客がシフトする可能性は十分にある。さらに軌道線との連絡の場合今回の運賃値上げで広島駅~新井口間および広島駅~五日市間の利用ではJRの方がPASPY割引を考慮しても安くなる見込みだ。また2016年の國鐵廣島の解体により新型車両227系(Redwing)による運行が主になり、広島~宮島口~大野浦間で主に通過運転を行う快速「シティライナー」も土休日の昼間に復活した。この快速「シティライナー」の設定により五日市や宮島口などの快速停車駅では飛躍的な所要時間短縮が図られ、広島市中心部に接続する駅を根こそぎ通過するという欠点はあるものの広島駅やそこから新幹線利用や広島空港リムジンバスへの乗り継ぎ客にとっては重宝される列車となったのだ。今回の広電の値上げはまさに快速「シティライナー」に白旗を振った形となり、乗客減少は避けられなさそうだ。また鉄道線の定期券も値上げにより15キロまではJRの方が安くなる(15キロを超えるのは広電西広島~広電宮島口間などで、ほぼ宮島線全線を利用しないといけない)。定期客のJR離れも深刻化しそうだ。

5. 結び


今回2017年4月10日の広島電鉄の市内線各系統のダイヤ改正では増発・輸送力増強や早朝の利便性向上など改善傾向が見られた。しかし2017年3月25日にダイヤ改正を行った京福と同様、ダイヤ改正後に運賃改定による値上げを行おうとしている。JRやアストラムラインなど周辺の競合路線が手強くなる中、2018年度の駅前大橋線の開通で輸送人員を延ばせるのか、その後のアストラムライン西広島延伸で西風新都やその周辺のニュータウンからの乗り換え需要を市内線が受け止めることができるのか、見守ってゆきたいと思う。

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2017年05月12日

相鉄直通に向けて直通増強 東急目黒線・都営三田線ダイヤ改正(2017年3月25日)

東急電鉄は3月2日、プレスにて2017年3月25日に目黒線にてダイヤ改正を行うと公表した( http://www.tokyu.co.jp/file/170302.pdf )。また東京都交通局は2月23日に三田線にてダイヤ改正を行うと公表した( https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/subway/2017/sub_p_201702236047_h.html )。今回はこれについて見ていく。

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 直通増強と終電繰り下げ

今回の2017年3月25日ダイヤ改正では、S-TRAINの運行開始に伴う東急東横線のダイヤ改正に合わせて、田園調布〜日吉間で並走する(厳密には東横線の複々線)東急目黒線も行うこととなった。内容としては、平日は朝9時台のオフピークに目黒方面上り急行を2本増発、22時台及び23時台に4本増発がなされ、オフピークに増発がなされた。24時台に関しても目黒始発から地下鉄直通に2本延長された(南北線・三田線1本ずつ)。

また土休日に関しては18時台に目黒方面上り急行を増発し、15分間隔で急行を運行する時間帯が30分後ろに伸びた。また朝7時台に南北線直通列車を増発し、三田線からの終電を4分繰り下げた。

都営三田線も直通する東急目黒線のダイヤ改正に合わせてダイヤ改正を行うこととなり、2016年10月21日の単独ダイヤ改正で朝に1往復増発された高島平〜御成門間の列車を目黒線直通にするとともに、他平日2列車、土休日1列車の目黒線直通化を果たした。都営三田線はたった5か月後のダイヤ改正となり、それを予想してか各駅設置の時刻表は平日朝8時台のみにテープを張る方法で代替していた。

今回のダイヤ改正は小規模ながらも細かいところで増発がなされており、利便性の向上が図られているように思う。

2. 開業が延期する相鉄東急直通線


東急目黒線は2022年度下期(おそらく2023年3月)の相鉄東急直通線開業(日吉〜新横浜〜羽沢〜西谷)に伴い相鉄線に直通すると目されている。本来は2019年下期の開業を目指していたのだが、西谷駅付近での工事の遅れや新横浜駅建設工事の進捗により3年遅れ、東京オリンピックに間に合わないことになった。この相鉄東急直通線は新横浜で東海道新幹線に乗り換えることができるようになるのだが、それがリニア中央新幹線の開業僅か4年前となるとインパクトが薄くなるように感じる。相鉄的には東京直通・地下鉄直通で利便性向上を狙えるのであるが、東急としては相鉄JR直通線開業により横浜乗り換えで東急東横線を使ってもらっていたのにJRに吸い取られることを恐れて建設している面もある。

とはいえ、相鉄東急直通線は待避設備をかなり使っている東横線よりもまだ本数的に余裕がある目黒線に乗り入れる可能性の方が高いものの、現状の6両では輸送力が小さくとてもラッシュ時に耐えられるとは思えない。目黒線は8両化が計画されているようだが、奥沢駅の有効長が足りず8両が止まれない可能性がある。ならば東横線のように急行停車駅だけ10両対応にしたように目黒線も急行停車駅だけ8両にすればいいではないかという意見もあるが、東横線は万が一全列車各駅停車運転になった場合に備えて急行通過駅ほぼ全駅に2両分の幅の極めて狭い避難通路を設置している。大井町線は2018年3月から急行を7両にするようだが、大井町線は地下鉄と直通していないためにダイヤ乱れリスクが少ないこと、既に急行と各停で別運用を組んでいること、万が一全列車各駅停車運転にする場合には急行列車をそのまま減便できることなどから避難通路を設けずとも急行車両の長編成化がなされている。しかし目黒線は地下鉄と直通していることから運用が煩雑化しており、難しいのであろう。

今後相鉄東急直通線ができた際に目黒線は何両で直通するのか、三田線と南北線双方に直通するのか、新種別ができるのか見所だと思われる。

3. 結び


今回の2017年3月25日ダイヤ改正では東急目黒線・都営三田線ともに運行本数の微増が行われた。今後相鉄と直通する際にどうなるのか、見守って行きたいと思う。

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2017年05月07日

交通局民営化と世界標準化への布石か 大阪市営地下鉄谷町線ダイヤ改正(2017年3月25日)

大阪市交通局では、2月22日、プレスリリースにて2017年3月25日にダイヤ改正を行うと公表した( http://www.kotsu.city.osaka.lg.jp/general/announce/w_new_info/w_new/list_h28_all/20170222_r2dia_henko.html )。今回はこれについて見ていく。

1. 郊外では乗車チャンスの増加、都心部では乗車チャンスの減少

今回2017年3月25日の大阪市営地下鉄谷町線のダイヤ改正では、ダイヤが大幅に刷新される。これまでおよそ半数を占めていた途中駅止まりの都島行きと文の里行きが平日は昼間から消滅、土休日は1本を残して全て消滅したのだ。地下鉄にしては珍しく白紙ダイヤ改正を実施することとなった。

今回のダイヤ改正は文字通り谷町線のダイヤを一新することとなった。平日・土休日とも昼間は全線運転(大日~八尾南間)と区間運転(都島~文の里間)がそれぞれ10分間隔(毎時6分)で運行され、区間運転列車も増える都島~文の里間では5分間隔(毎時12本)で運行されていた。これが今回のダイヤ改正で区間運転を廃止し、全線運転を7分30秒間隔(毎時8本)に統一した。これにより混雑の分散化が図られるものの、都心部(東梅田~天王寺間)では混雑も予想される。

また土休日はこれまでほぼ終日で前述の全線運転と区間運転を交互に10分間隔ずつ運行していたが、今回2017年3月25日のダイヤ改正より土休日朝ラッシュ時ダイヤと土休日夕ラッシュ時ダイヤが設定されることになった。具体的には、土休日朝ラッシュ時ダイヤが全線運転が5分間隔(毎時12本)、土休日夕ラッシュ時が全線運転が6分40秒間隔(毎時9本)となる。土休日朝ラッシュ時については部分運転がそのまま全線運転列車へと置き換わり、純増となった。

2. 平日夕ラッシュ時全般的に増便

今回のダイヤ改正では平日夕ラッシュ時に増発と運転区間延長を行った。東梅田基準で17時台は喜連瓜破行きが1本増発された。また18時台と19時台は八尾南行きが1本ずつ喜連瓜破行きに短縮されるものの、18時台の文の里行きが3本喜連瓜破行きに延長されており、17時台だけでなく18時台も文の里行きが毎時4本にまで縮小し、旧南海平野線沿線(阿倍野~平野間)への利便性が大きく向上した。

3. 昼夕輸送力比は乱高下、都心部で混雑は必須

とはいえ、今回のダイヤ改正は意外と難ありなようだ。土休日夕ラッシュ時だけではなく土休日朝ラッシュ時ダイヤを設けているのは、東急田園都市線や東京メトロ東西線など昼間から大混雑している路線か、西武新宿線や東武伊勢崎線、近鉄奈良線や近鉄大阪線など大幅に昼間の減便をしたものの土休日とはいえラッシュ時輸送力には足りないので減便前の本数を土休日ラッシュ時にのみ残したパターンのどちらかだ。そうなると都心部での混雑を承知で設定したとしか思えない。

そこで今回も恒例の昼夕輸送力比(適正値60〜78%/推奨値66%~75%)をみていくと、ダイヤ改正前は大日~都島間および文の里~喜連瓜破~八尾南間は昼間毎時6本で平日夕ラッシュ時毎時9本のため67%、都島~東梅田~天王寺~文の里間は昼間毎時12本で平日夕ラッシュ時は毎時18本のため67%であり、全線にわたり推奨値で収まっていたものが、ダイヤ改正後は大日~都島間および喜連瓜破~八尾南間は昼間毎時8本で平日夕ラッシュ時毎時9本のため89%、文の里~喜連瓜破間は昼間は同じく毎時8本で平日夕ラッシュ時は毎時14本であるから57%、都島~東梅田~天王寺~文の里間は昼間毎時8本で平日夕ラッシュ時は毎時18本であるから44%という悲惨な結果になった。これでは東梅田~天王寺などの都心部区間は昼間は大混雑し、大日~都島や喜連瓜破~八尾南などの末端区間は空気輸送ではないか。こんなダイヤ改悪は、2015年の相鉄特急運行開始時並みではないか。あのダイヤ改悪を再び呼び覚まそうとでもいうのか。

4. 今回のダイヤ改正は世界標準化と民営化への布石か

ではなぜこのようなダイヤ改悪を組まざるを得なくなったのか。その理由は大きく2つある。1つは世界標準化。世界の地下鉄は原則全線運転であり、途中駅止まりの列車は入出庫などのごく一部に限られる。そのため途中駅止まりの列車が存在すること自体非常に稀であり、全線通しでの運行だと思っている外国人は少なくない。外国でも線路を共用して別路線で運行されることもあるが(東京メトロ有楽町線や副都心線のように)、そのような運行をするならバスのように系統番号を振ってほしいようだ(ニューヨーク地下鉄2~6号線や上海地下鉄3・4号線など)。あくまでこれらは分岐している場合であって、途中駅止まりということで番号を分けているわけではない。つまり世界の標準は、地下鉄はその路線(号数)は全線通し運転だよねということなのである。そのため、世界標準に近づけるため今回のダイヤ改正で谷町線を平日朝夕を除き原則全線運転に変えざるを得なくなったのではないだろうか。
またもう1つは2018年3月に控えた大阪市交通局の民営化だ。それに先駆けて本年2017年4月に2区運賃を10円値下げし230円に改訂したのもそうだが、民営化に向けて大きく前進しようとしている中で、わかりやすさを追求した結果が今回の平日昼間及び土休日終日の全線運転化につながったのかもしれない。

5. 結び


大阪市交通局は日本で2番目に古い地下鉄であったが、今回の谷町線の白紙ダイヤ改正が大阪市交通局92年の歴史の中で最後の大規模ダイヤ改正となりそうだ。今後民営化した際にどのような運行をしていくのか見守ってゆきたいと思う。

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2017年05月01日

新駅開業で朝晩増発 秩父鉄道ダイヤ改正(2017年3月25日)

秩父鉄道では、3月10日、プレスリリースにて2017年3月25日にダイヤ改正を行うと公表した( http://www.chichibu-railway.co.jp/wp-content/uploads/2017/03/20170310_timetable_socio.pdf )。今回はこれについて見ていく。

同日運行開始の秩父にも向かう座席指定制ライナー「S-TRAIN」ついてはこちら!

1. ソシオ流通センター駅開業

今回の2017年3月25日のダイヤ改正では、4月1日に開業したソシオ流通センター駅の開業を控え、輸送力を増強した。

今回開業したソシオ流通センター駅は、熊谷駅~持田駅間に設置された新駅で、東京へ向かうJR高崎線や上越新幹線にも乗り換えられる熊谷駅から1駅ということからも、秩父鉄道の初乗り運賃獲得による収益増が見込まれる。新駅開業により熊谷市ゆうゆうバスでも路線が再編され、ソシオ流通センター駅にも乗り入れるようになり実質増便もあり鉄道だけではなくバスも利便性が向上した。ただ、乗客が増えるということはそれだけ本数も増やす必要があるのだが、今回の増発は熊谷~影森間が中心で、平日はソシオ流通センターを含む羽生~熊谷間が昼間を中心に4往復削減されている。近年秩父鉄道ではこれまでの3両編成から2両編成に置き換えを進めている。過疎化が進み輸送量が減っているのはわかるが、新駅設置と引き換えに減車&減便は痛いダブルパンチを受けることとなった。昼夕輸送力比(適正値60〜78%)を見ていくと、両数が分からないので運行本数で見ていくと2017年3月25日ダイヤ改正前は昼間概ね毎時2.4本で平日夕ラッシュ時は毎時3本であるから昼夕輸送力比は80%とやや昼間が空気輸送であるが、今回のダイヤ改正で昼間が概ね毎時2本となったので昼夕輸送力比は67%まで改善された。毎時2.4本では東武伊勢崎線含め接続が分かりにくかったが、今回のダイヤ改正で土休日とほぼ同様の昼間概ね毎時2本にまで削減れたことによりわかりやすいダイヤに近づいたのは今回の改正の隠れメリットなのかもしれない。

2. 朝晩の増発

今回新駅設置と引き換えに減便となった羽生~熊谷間であるが、一方熊谷~秩父~影森間では増発が行われる。6時台には熊谷行きを1本増発、夜にも熊谷発を1本増発と乗車チャンスが増加している。また平日は実質ホームライナー化している全席自由席の急行「秩父路」を1往復普通列車に格下げし、急行通過駅の乗車チャンスを増やした。JRの過疎路線では民営化後急行の快速格下げなども全国で行われたが、秩父鉄道も観光が閑散としている平日については急行を減らす方針で、平日昼間はすでに全廃している。今後の急行「秩父路」の進退も含めて見守りたいところだ。

3. S-TRAIN導入後も西武と引き続き直通

今回のダイヤ改正がソシオ流通センター駅の開業日である4月1日ではなく3月25日に前もって行われたのは、西武鉄道と足並みを合わせるためだと思われる。西武鉄道S-TRAIN運行開始により土休日に西武秩父線が増発されるため、秩父鉄道直通の快速急行・急行が削減される可能性もあったが今回のダイヤ改正では存続されることとなった。ただ西武4000系を使うことにより西武秩父線内8両での運行と三峰口方面4両での運行は明らかな空気輸送であり、今後見直される可能性もある。S-TRAIN自体もまだまだ認知度が低いせいか空席が目立っており、今後秩父鉄道との直通の見直しを含めてどうなるか見ものである。

4. 結び

今回2017年3月25日の秩父鉄道のダイヤ改正では、新駅が開業し一部区間では増発もしたものの、一方で新駅を含む区間では昼間を中心に減便が目立った。今後接続各線と見極めながらどのようなダイヤ改正を行うのか見守ってゆきたいと思う。

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