2017年06月07日

上越新幹線も東北新幹線直通列車設定へ 東北・上越・北陸・北海道新幹線臨時列車運転(2017年7月~9月夏期間)

JR東日本は5月19日、プレスリリースにて2017年夏の臨時列車を公表した( http://www.jreast.co.jp/press/2017/20170510.pdf )。またJR東日本新潟支社は団体臨時列車として、E5系を使用した列車を新潟~八戸間で運行すると公表した( http://www.jrniigata.co.jp/press/20170516touhoku35syunen.pdf )。今回はこの他、東北・上越・北陸の各新幹線の2017年夏の臨時列車運転について見ていく。

2017年7月より史上初めて運行される大宮発着の東北新幹線「はやぶさ」についてはこちら!

1. 北陸新幹線の次は、上越新幹線が東北新幹線と直通

今回の臨時列車運転では、旅行商品専用団体臨時列車として7月9日に新潟→八戸間で、7月10日に八戸→新潟間で東北新幹線開業35周年記念号を運行する。車両には東北新幹線E5系10両編成が用いられ、上越新幹線にE5系が入線する珍しいケースとなりそうだ。東北新幹線の開業1982年から35周年ということは、上越新幹線も11月で35周年を迎えつということであるから、Shinkansen yearに合わせて運行されるに至ったのであろう。

2016年11月には東北新幹線と北陸新幹線で旅行商品専用団体臨時列車として仙台~金沢間でE7系12両編成を用いて運行したこともあり( https://jr-sendai.com/upload-images/2016/09/20160909.pdf )、当時は史上初の直通運転として大きく報道された。北陸新幹線は周波数の関係でE7系とW7系、過去には一部のE2系しか直通できないため運用が限られていたが、閑散期には昼間に限ると車両の半分を持て余している状態であること、また当時は北陸でデスティネーションキャンペーンを行っていたことからも、このような柔軟な運用を組むに至ったのだと思われる。

このように報道されれば大きく取り扱われる新幹線の通常では行わない直通運転の実施であるが、現実としてはプレミアを付けた旅行商品のセットでなければ採算が取れないのではないだろうか。まず第一の問題として、もし定期運行して採算がとれるのか。仙台~新潟間には高速バス(宮城交通・新潟交通)が運行されているが、たったの1日8往復。中国地方最大の都市広島と人口密度の一番小さい県の県庁所在地松江間の高速バス(広電バス・一畑バス)ですら1日18往復である。しかも行程の半分程度しか高速道路がなっかた時代でさえ1日12往復確保されていたという強者である。それなのに磐越道ですいすい行ける仙台~新潟間がたった8往復しかないのかと言われると、所要時間が4時間20分もかかり(広島~松江間は2時間50分程度)、東北・上越新幹線を使えば大宮で昼間だと30分程度乗り換え時間があったとしても3時間20分程度で到着できるからなのだろう。

ならば直通列車を設定した方がいいのかと言われるとそれも違う。直通列車を設定すると、大宮駅でお客さんに座席を転換してもらわなくなくてはならなくなる。秋田新幹線では秋田~大曲間で座席の向きと進行方向が逆になるが、短時間であるから許容されているのであって1時間も2時間も辛抱してもらうわけにはいかない。また対東京発着と比べると明らかに輸送量が小さく、仙台~新潟間の鉄道による旅客輸送量は仙台の場合は0.7%、新潟の場合は0.8%しかなく、バスの輸送量もその倍程度しかない。しかも直通列車を定期的に設定しようとすると、大宮を境に運行会社が分かれているわけでもないので特急料金計算を通しで行わなくてはならない可能性もあり、東北新幹線ですら超繁忙期に毎時8本しか運行しないというのに、たった1%に満たない需要のために直通列車を設定しようというのは難しいのではないだろうか。

2. 北陸新幹線「かがやき」の定期チャーター便は新高岡停車の1往復のみに

JR長野支社の公表によれば、昨年2016年は北陸でデスティネーションキャンペーンを行ったため先述のような東北新幹線直通列車を設けた北陸新幹線であるが、本年2017年は沿線の長野県で信州デスティネーションキャンペーンを行うにもかかわらず減便の様相となった。

具体的には、東京都長野・北陸を最速達で結ぶ「かがやき」の臨時列車のうち、毎日運転の列車が2017年春までの臨時列車運転では4本設定されていたにもかかわらず、今回の臨時列車運転では新高岡停車の1往復2本のみとなってしまい、臨時列車の運行本数も774本(昨年比29本減)となってしまった。また「はくたか」も32本(昨年比21本減)、「あさま」も360本(昨年比66本減)となり、全体的に運行本数抑制となった。

3. 東北・北海道新幹線は横ばいながらも「はやぶさ」「こまち」誘導へ

JR盛岡支社の公表によれば、東北・北海道新幹線は612本(10本増)の臨時列車の運行となり、史上初の運行となる大宮発着「はやぶさ69号」「はやぶさ68号」合計4本と2017年春より運行され始めた仙台始発新函館北斗行き臨時「はやぶさ289号」の運行2本を差し置いても微増となる。その他、秋田新幹線では265本(昨年比97本増)の臨時列車を運行し、その分従来盛岡発着で運行していた臨時「はやぶさ」の新青森発着での運転日も大幅に増えた。

JR仙台支社の公表ではその他事細かに記載されており、「はやぶさ」(「こまち」併結含む)は335本(昨年比66本増)、「はやて」は142本(昨年比52本減)、「つばさ」(「やまびこ」併結含む)は362本(昨年比46本減)、「やまびこ」は194本(昨年比55本減)となった。JR盛岡支社の公表では10本増となっていた東北・北海道新幹線の臨時列車であるが、仙台支社の公表では「はやぶさ」「はやて」「やまびこ」合計で31本減しているということは、仙台発着の「やまびこ」を49本削減したということなのだろう。その分の輸送力減少分は97本増発した「こまち」編成の7両増結で補い、東京~仙台間でより多くの旅客を速くて料金の取れる「はやぶさ」「こまち」で輸送しようということなのだろう。

4. 上越新幹線は全体減だがお盆のみ増加


JR新潟支社の公表によれば、上越新幹線は397本の運行(昨年比44本減)で北陸新幹線同様減便の様相となったが、お盆期間の運行本数(2017年は8日間、昨年2016年は9日間で指定)は125本の運行(昨年比6本増)となり、設定期間が1日縮まったにも関わらず運行本数が増加した(ちなみに他線区では1日減少したがために見かけ上の運行本数が減っている)。2018年からE4系を置き換えてE7系を導入する予定だが、今回の臨時列車運行では特段E4系を優先的に使用しようという意図は見受けられなかった。

5. 結び


今回2017年の夏の臨時列車運行では、比較的短距離の上越・北陸新幹線及び東北新幹線「やまびこ」では減便、速度重視の遠距離列車である「はやぶさ」「こまち」は増便となり、昨年2016年の夏の臨時列車と比べても効率的に、かついかに料金をとるかを目標としてより戦略的になっているものと思われる。今回は史上初の試みとして大宮発着の「はやぶさ」を運行しているが、今後どのような臨時列車の運行を辿るのか見守ってゆきたい。

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2017年06月04日

線内運転増発は品川延伸への架け橋か 東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道ダイヤ改正(2017年3月25日)

東急メトロは2月9日、プレスにて2017年3月25日に南北線にてダイヤ改正を行うと公表した( http://www.tokyometro.jp/news/images_h/c2991319d057114726eaf10aaf1f5fce_1.pdf )。今回はこれについて見ていく。

同日実施の東急目黒線・都営三田線のダイヤ改正についてはこちら!

2017年3月4日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 南北線は大幅増便


今回のダイヤ改正では、東京メトロ南北線では大きな動きがあった。まずは平日朝。朝7時台の市ヶ谷発日吉行きを赤羽岩淵始発に延長し、1本増発に成功した。1本程度の増発ならよくあることだが、今回の増発は平日夕ラッシュ時に多く行われている。白金高輪方面行きでは飯田橋基準で19時台に1本、21時台に3本増発され、特にオフピークの混雑緩和に寄与している。赤羽岩淵方面行きでは飯田橋基準で19時台に1本、20時台に1本、21時台に1本増発され、こちらも混雑緩和に寄与している。平日夕ラッシュ時は最大毎時12本で昼夕輸送力比(適正値60〜78%/推奨値66%~75%)は83.3%でやや夕ラッシュ時が混雑気味であることには変わりないが、それが18時台だけではなく19時台にも広がった形となったようだ。

また土休日の夕方も大幅な増発が行われた。これまで南北線は土休日は19時台から10分間隔での運行となっており混雑に拍車がかかっていたが、今回の増発で土休日19時台は昼間と同じ6分間隔、20時台~22時台は7分30秒間隔に運転間隔が短縮された。また23時台には鳩ヶ谷行きを1本増発し、赤羽岩淵~鳩ヶ谷間で終電の8分繰り下げを果たした。これにより他線同様土休日の夕方の利便性も向上した。

2. 線内運転増加で接続できない列車が増加


とはいえ東京メトロ南北線は白金高輪~目黒間では都営三田線と線路を共有し、目黒からは東急目黒線、赤羽岩淵からは埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線と直通運転をしている。東急目黒線は多少の増発(4本程度)があり地下鉄の直通も多少は増やしたが、南北線と比べると極めて小規模であり今回の増発とはギャップを感じる。

つまり、先程の増発は、実は他線と直通しない赤羽岩淵~白金高輪間の線内運転列車の増発が中心で、直通先では埼玉高速鉄道含め(土休日は19時台に2本、終電に1本は足したが)ほとんど増発していないのだ。そのため今回の増発では初終電くらいにしかなかった赤羽岩淵発着が平日・土休日共に19時台以降に概ね毎時2本程度(平日は王子神谷行き含む)に増発し、埼玉高速鉄道線方面へ利用する際に15分程度間隔があく時間帯が増えた。また白金高輪方面もこれまで土休日の夕方以降はほとんどの列車が東急目黒線直通で組まれていたが、今回の増発で白金高輪行きが増発したことにより乗り換えが必要となった。白金高輪では対面乗り換えで都営三田線から来た列車に乗り継げば目黒・東急目黒線方面まで行けるので利便性は実質向上したのであるが、平日・土休日では22時以降では白金高輪で対面接続しない白金高輪止まりの列車も増加し、深夜ではやや接続が悪化したケースも見られる。今回の増発は他線への影響は最小限にし、2016年10月21日に行われた都営三田線単独のダイヤ改正のように線内重視でダイヤ改正を行ったものと思われる。

3. 南北線内運転増加は品川延伸へのアピールか


とはいえ、両側とも他線と直通している東京メトロ南北線が線内で増発しているということはどういうことを意味しているのだろうか。確かに輸送量が伸びたともとれるが(それ以前に土休日夕方は明らかに本数不足だったのだが)、今回の線内重視のダイヤ改正を行った背景には、国土交通省の答申案( https://www.mlit.go.jp/common/001126948.pdf )による南北線品川延伸を見込んでいるのかもしれない。

この国土交通省の答申案(諮問198号)では、東急・京急による蒲蒲線設置やJR東日本による羽田空港アクセス線の新設、東京メトロ有楽町線の住吉延伸、埼玉高速鉄道岩槻・蓮田延伸とともに白金高輪~品川間の地下鉄建設が初めて提起されたのだ。本文を読むと「検討熟度が低く構想段階であるため、関係地方公共団体等において、事業主体を含めた事業計画について十分な検討が行われることを期待」と記載されており、まだまだ計画構想段階であるものの、リニア中央新幹線の始発駅となる品川駅と国会議事堂近くの永田町、東京ドームに近い後楽園、国際的なサッカー試合が行われる埼玉スタジアム21を擁する浦和美園が直結されることは政治的にも庶民的にも非常に有用である。

そしてこの計画の最大のメリットは、非常に経済的なのである。現在JR東海はリニア中央新幹線の建設を進めているが、2027年に品川~名古屋間を開業させ2038年に新大阪延伸まで目論んでいる。リニア中央新幹線は東京駅まで延伸することは地理的に可能な構造とはなっているものの、大深度地下30m以下での建設は1メートル掘るのに1億円かかるとも言われており、東京~品川間の7km掘るだけでも莫大な建設費がかかるほか、その建設費を回収するすべもない。リニア中央新幹線はEX-IC同様運賃一体料金型で、東京都区内は設定されない見込みなので、JR東日本としても東京延伸されたらリニア中央新幹線に乗るまでの在来線きっぷの売り上げが東京~品川分落ちるし、JR東海も品川と東京で料金に差をつけても建設費を回収するにはほど遠い。乗客からしても渋谷・新宿・池袋・総武線千葉方面へは品川からでもほとんど変わらないし、2015年3月14日に上野東京ラインが開業したことにより宇都宮線や高崎線、それに常磐線特急「ひたち」「ときわ」の多くが品川乗り入れするようになり、北陸新幹線の新大阪延伸が決まった今リニア中央新幹線の東京延伸のメリットはせいぜい東京ディズニーリゾートと東北新幹線乗り継ぎくらいしかない。それをするほどなら東京メトロないし東京都交通局が白金高輪~品川間を高々深度15mで2km掘った方がはるかに安上がりで短期間で出来上がり、地下鉄事業者の増収につながる。

また東京メトロ・東京都交通局にも品川延伸によるリニア中央新幹線との接続には言い分がある。現在東京メトロ南北線と都営三田線が直通する東急目黒線は、相鉄東急直通線として日吉~新横浜~西谷間の延伸計画があり、現在鋭意建設中である。しかし相鉄JR直通線含め難工事となっており、当初2019年に開業予定だったにも関わらず2023年春頃に後ろ倒しとなったのだ。この相鉄東急直通線は、相鉄側には都心直結というメリットがあるが東急及び地下鉄側には新横浜で東海道新幹線に乗り換えられるというメリットがあるが、2023年開業ではリニア中央新幹線の開業まで4年程度しかなく、その後の新大阪開業まで考えると明らかにメリットが薄まっている。東急としてはまだまだ計画を進めたいところだが、直通している南北線と三田線からすれば品川に延ばせば東海道新幹線ともリニア中央新幹線とも乗り換えられ、しかも需要増に直結することができるのだ。また2km程度の地下鉄であれば7年程度で着工から完成まで可能であり、2017年現在構想段階であったとしても2020年から着工すれば2027年のリニア名古屋開業に間に合わせることはできるし、リニア名古屋開業後に着工を決定しても2038年のリニア新大阪開業に間に合わせることができる。予定通り相鉄東急直通線が2019年に開業できていれば効果を十分に発揮できる期間を長く持てたが、リニアの起点が2011年に決定されたことによりその意義の一部が薄れてしまい、東京側からの魅力が無くなってしまったのは致し方なかろう。

とはいえ、地下鉄側にも懸念材料がある。それはリニア中央新幹線が東京駅に延伸することである。もしリニア東京延伸してしまったら、地下鉄の白金高輪~品川間延伸の効果が薄れてしまい、経済的にも二重投資となり地下鉄建設の中止および無期延期が濃厚となる。地下鉄品川延伸線が南北線のみの乗り入れとなるのか、都営浅草線から直通で行けるにもかかわらず三田線も乗り入れするのか不透明ではあるが、この地下鉄路線の建設のカギを担っているのは他でもないJR東海である。今後どのような展開になるのか注目したい。

4. 結び


東京メトロ南北線は1日平均輸送人員が51.9万人であり東京メトロ・都営地下鉄の中で一番輸送人員が少ない路線であるが、直通の増強によりこれまで需要拡大を図ってきた。しかし今回のダイヤ改正では直通ではなく南北線内で大きくテコ入れが行われ、利便性を向上させることに成功した。今後の延伸とダイヤ改正に期待したい。

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2017年06月02日

サッカー効果で土休日に増発! 大阪モノレールダイヤ改正(2017年6月3日)

大阪モノレールは5月1日、プレスリリースにて明日6月3日にダイヤ改正を行うと公表した( https://www.osaka-monorail.co.jp/monorailwp/wp-content/uploads/2017/04/f70051a9cf0e5421c50aa28b28c1b82a.pdf )。今回はこれについて見ていく。

1. 平日朝ラッシュ時は大幅な見直し

今回のダイヤ改正では平日朝ラッシュ時を中心に大幅な見直しが行われる。本線・彩都線ともに朝の運行間隔が7分30秒間隔から8分間隔程度に拡大し、その補完として彩都線列車のうち1本が千里中央~大阪空港間を延長して運行することとなり、彩都線初の大阪空港直通列車が誕生する運びとなった。

本線に関しては平日朝は若干の変更程度で済んでいるが、彩都線にとってはかなりの変更となる。平日朝に行っている千里中央乗り入れのうち、半分を万博記念公園止めに短縮するのだ。これまで平日朝は彩都線どれに乗っても大阪市街地に直結できる山田・千里中央まで1本で行けたが、今回の改正で運行間隔が本線同様7分30秒間隔から8分間隔に延長し、千里中央乗り入れも7分30秒間隔から16分間隔に増大し、のこり半数は昼間同様万博記念公園で本線に対面ながらも乗り換える必要が生じることとなった。

大阪モノレールでは2017年4月より行政の補助により神戸新交通(ポートライナー・六甲ライナー)や金沢シーサイドラインとともに通学定期券の値下げを行った。行政補助なので企業側の負担増にはならないはずなのだが、通学需要の引き留めには至らなかったのであろう。一連の減便で2運用が削減され、1989年に製造された1000系の走行距離減少に伴う延命対策になるものと思われる。

その他終電対策としては、門真市発大阪空港行きを1本増発し8分終電を繰り下げた代わりに彩都線方面の接続最終列車を2分繰り上げたり、大阪空港発万博記念公園行き終前列車を南茨木行きに延長して混雑緩和を狙っているようだ。

2. 土休日夕ラッシュは増発


今回の2017年6月3日ダイヤ改正では、土休日の16時台~18時台を中心に本線千里中央~門真市間で8本(おおよそ20分間隔)が増発される。これは2016年よりJ1のサッカークラブチームガンバ大阪が万博記念競技場から収容能力の高い市立吹田サッカースタジアムにホームグラウンドを移したことにより、大幅な需要拡大につながったためだと思われる。大阪モノレールでは5月まで臨時列車として適宜混雑が予想される時間帯に千里中央~門真市間で5分間隔運行を行ってきたが、今回はその一部が定期化された形となった。これによりサッカー帰りでの大阪モノレール利用がはかどり、北大阪急行(地下鉄御堂筋線に直通)、阪急千里線(地下鉄堺筋線に直通)、阪急京都本線、地下鉄谷町線、京阪本線への乗り継ぎが便利となり、万博記念競技場時代に公式アクセスルートとして用いられたJR茨木駅から阪急バス・近鉄バスで向かうルートを牽制する形となった。

3. 彩都線は昼間の10分間隔時間帯が増加


また今回のダイヤ改正では彩都線も平日・土休日共に15時台が20分間隔から概ね10分間隔となり、3本増発された。彩都線は周辺の競合が激化しており、2020年度には北大阪急行の新箕面延伸により彩都線沿線から新箕面方面(現状では千里中央方面)の阪急バスが増強され、需要が吸い取られる可能性が高くなるものとみられる。平日朝は減便となり想定通りとはいかないようだが、昼間は多少増便したとはいえ今後さらに厳しさを増しそうだ。

4. 結び


今回の大阪モノレールのダイヤ改正では土休日の需要増加に伴い臨時列車の一部を定期化するに至ったが、一方平日朝は全面的に減便の様相となり通学定期券の値下げの甲斐もむなしく需要を取り込むことはできなかったようだ。今後2020年度の北大阪急行の延伸で彩都線を中心に需要が落ち込む可能性があるが、今後の展望に期待したい。

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2017年05月31日

新幹線スピードアップ史は車両の歴史! 東海道・中央・山陽・九州新幹線の車両一覧【週刊新幹線3号】

毎週新幹線の過去を辿ってゆく【週刊新幹線】!3号となる今回は、新幹線の過去の歴史をたどる上で重要な新幹線車両の変遷について見ていく。

1. 車両の整理

新幹線の車両は大きく2つに分類される。1つは東海道・中央・山陽・九州新幹線用車両。もう1つは東北・上越・北陸・北海道新幹線用車両である。今回紹介する前者はさらに2つに細分でき、旧国鉄及びJR東海が導入した車両、JR西日本またはJR九州が独自に導入した車両の2つに大別することができる。今回はその2つに分けて紹介する。

1.1. 旧国鉄・JR東海が導入した車両

旧国鉄・JR東海が導入した車両は、純白の白3号地に青20号の帯をまとっているという共通点があり(0系新幹線のみクリーム10号地)、JR西日本による500系新幹線導入までは全ての帯色が統一されていた。またJR西日本が設計する車両はJR東海で導入されないものの、様々な力が作用することによりJR東海の設計した車両はJR西日本でも投入されていることから、正に「正統派新幹線」と言える系列と言えるのではないだろうか。

国鉄分割民営化時にJR東海には数多の0系新幹線と7編成の100系新幹線を継承したが、その後分割民営化後に導入した100系は多少仕様が変わっており、8号車の2階部分にグリーン座席車を導入しグリーン車を3両連結にしている。このことと普通車シートピッチ1040mm、先頭車の座席数(1号車13列65席、16号車15列75席)、偶数号車の座席数(普通車20列100席、10号車17列68席)は、この後JR東海が導入した300系、700系、N700系すべてに共通しており、JR東海発足から30年間守り続けている伝統と言っても過言ではないだろう。
(スマホ版は表を横スクロール可能)
車種運行線区編成両数製造年(量産編成のみ)運行終了年営業最高速度起動加速度ノーズ長普通車のシートピッチ備考
0系東海道・山陽新幹線12両・16両
→6両
1964年
~1973年
1992年210km/h
→220km/h
1.0km/h/s3.9m940mm
→980mm
3列シートは回転不可
0系東海道・山陽新幹線12両・16両
→6両・4両
1973年
~1986年
1999年 (東海道)
2008年 (山陽)
210km/h
→220km/h
1.2km/h/s3.9m940mm
→980mm
3列シートは回転不可
100系東海道・山陽新幹線16両(・12両)
→6両・4両
1986年
~1992年
2003年 (東海道)
2012年 (山陽)
220km/h1.6km/h/s4.8m1040mm2階建て車両2両連結
300系東海道・山陽新幹線16両1992年
~1998年 (JR東海)
1992年
~1993年 (JR西日本)
2012年270km/h1.6km/h/s6.0m1040mmトンネルドン対策未実施
700系東海道・山陽新幹線16両1999年
~2003年 (JR東海)
2001年
~2006年 (JR西日本)
2020年 (予定)270km/h (東海道)
285km/h (山陽)
2.0km/h/s9.2m1040mm2009年までATCの関係で東海道新幹線内起動加速度は1.6km/h/sだった
N700系東海道・山陽新幹線16両2007年
~2020年(予定)
廃止予定なし270km/h
→285km/h (東海道)
300km/h (山陽)
2.6km/h/s10.7m1040mm
(1号車と16号車は1023mm)
車体傾斜装置設置(1.0度)
車内全席禁煙のため喫煙スペース設置
N700S東海道・山陽新幹線16両
→12両・8両
2020年~(予定)廃止予定なし不明不明不明おそらく1040mm
L0系リニア中央新幹線16両2027年~(予定)廃止予定なし不明不明不明880mm(試作車)
※グリーン車のシートピッチは全車共通で1160mm

1.2. JR西日本・JR九州が独自に導入した車両

一方JR西日本は国鉄分割民営化時に0系新幹線の16両・12両・6両編成を継承したものの、線形の良く岡山~博多間がスラブ軌道の山陽新幹線では、東海道新幹線より速達性が保てるのではないかと考えられた。そこでJR東海の大衆化した新幹線とは一線を画す、スピード感が溢れかつ需要に見合った編成・車内の車両を独自に投入してきた。分割民営化当初は100N系や500系を導入することで東海道新幹線との直通列車に主眼を置き、500系新幹線に関してはJR東海に技術料を払わせて「のぞみ」のうち東京~博多間毎時1本を500系新幹線で統一させようともしたようだが、先頭車の座席数が合わないこと、シートピッチが20mm狭くなったこと、窓が曲面であり景色を楽しめないこと、編成価格が高価なことからJR東海から異端車扱いを受けあえなく破断。結果東海道新幹線直通向けには当時の東京~広島間「ひかり」用に共同開発を進めていた700系を導入することとなり、その後もJR東海と共通設計の車両のみを東海道新幹線直通用に充てている。

とはいえ、自社線内に完結する列車であればJR西日本は自由にに車両を投入することが可能な状況は変わらなかった。国鉄分割民営化後にはアコモディティ改善した0系「ウエストひかり」の導入、2000年には700系でも指定席2列&2列シート8両編成の「ひかりレールスター」、2011年の九州新幹線直通時にはN700系のマイナーチェンジ車(車体傾斜装置や中央締結ブレーキなどの一部省略など)の8両編成を「みずほ」「さくら」用に導入するなど、車両性能や内装でも独自色を出しているが、その他にも1997年から「のぞみ」は黄色「ひかり」は赤色「こだま」は青色という種別概念を車両帯色で刷新し、「のぞみ」500系は青色「ひかりレールスター」700系は黄色「こだま」0系・100系は緑色などの独自な設定を施すなど、東海道新幹線の単なる延長とは言わせないような独自色あふれる車両を多数導入していることには変わりはない。

またJR九州が独自に導入した800系新幹線もこちらの部類に入れるが、この車両も0系「ウエストひかり」譲りの自由席含め全車2列&2列シート、500系譲りの先頭車先頭寄りの客室扉設置なしなどの独自色を打ち出している。JR西日本の独自性があったからこそ導入できた車両と言っても過言ではないのかもしれない。
(スマホ版は表を横スクロール可能)
車種運行線区編成両数製造年(量産編成のみ)運行終了年営業最高速度起動加速度ノーズ長普通車のシートピッチ備考
100N系東海道・山陽新幹線16両
→6両・4両
1989年
~1991年
2002年 (東海道)
2012年 (山陽)
220km/h (東海道)
230km/h (山陽)
1.4km/h/s4.8m1040mm2階建て車両4両連結
(グランドひかり)
500系東海道・山陽新幹線16両
→8両
1997年
~1998年
2010年 (東海道)
山陽は今のところ廃止予定なし
270km/h (東海道)
300km/h
→285km/h (山陽)
1.6km/h/s (東海道)
1.92km/h/s (山陽)
15.0m1020mm1号車博多寄りと16号車東京寄りはドアの設置無し
700系山陽新幹線8両1999年
~2001年
および2006年
廃止予定なし285km/h2.0km/h/s9.2m1040mm4~8号車は2列&2列シート
グリーン車なし
(ひかりレールスター)
800系九州新幹線6両2003年
~2010年
廃止予定なし260km/h2.51km/h/s9.2m1040mm2列&2列シート
グリーン車なし
N700系山陽・九州新幹線8両2010年
~2012年
廃止予定なし300km/h (山陽)
260km/h (九州)
2.6km/h/s10.7m1040mm4~8号車は2列&2列シート
車内全席禁煙のため喫煙スペース設置
※グリーン車のシートピッチは全車共通で1160mm

2. 結び

開業から53年が経つ新幹線のダイヤ改正にはスピードアップや性能の統一など、車両面での進歩は切っても切り離せないものとなっている。今後新型車両が導入され旧型車両の廃止が進めばさらなるダイヤの改善が見込めるものだろうと考えられるが、新幹線の車両は多くの人の夢と想いを乗せているためさよなら運転には多くの人が思いを寄せるのは間違いない。今後どのような展開が待っているのか楽しみにしたい。

【週刊新幹線】に関する諸連絡

【週刊新幹線】は毎週新幹線の過去について掲載することを目的としていますが、現在2017年夏の臨時列車とシーズンが重なり、そちらの対応もしなければならない状況となっております。そのため、当分の間近日運行される臨時列車、過去のダイヤ改正、今回のようなコラム記事など様々な新幹線に関する記事を掲載したいと思います。過去のダイヤ改正についての掲載を楽しみにしていらっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

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posted by 快速++ at 12:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 理論・解説集 | 更新情報をチェックする
2017年05月29日

娯楽施設開発加速でノンストップ列車運転 名古屋臨海高速鉄道あおなみ線臨時列車運転(2017年3月より継続中)

名古屋臨海高速鉄道は5月12日、3月10日より運行している臨時列車を6月から土休日に限りノンストップ運転のみの列車で運行を継続すると公表した( http://www.aonamiline.co.jp/pc/pdf/rinji1706.pdf )。今回はこれについて見ていく。

1. 臨時列車をノンストップで運行

あおなみ線は名古屋駅から臨海部に向けて運行している路線であるが、2004年10月6日の開業以降厳しい経営状況であった。そのため沿線の開発をして需要を増大しようと終点の金城ふ頭周辺では2011年3月にリニア鉄道館、2017年4月にはレゴランド名古屋を開業させ、それに先立って商業複合施設メイカーズピアも整備された。これに伴い2017年3月10日よりあおなみ線では需要が高まると見込み、平日には稲永始発の普通列車2本を金城ふ頭始発に延長し、土休日には名古屋〜金城ふ頭間ノンストップの列車を朝8時台〜10時台は金城ふ頭行き、夕方16時台〜20時台は名古屋行きで概ね毎時2本設定し始めた。5月のゴールデンウィーク期間は平日もノンストップ列車を運行し始めたが、5月末をもって平日は先述の延長運転を含む一切の臨時列車を設定しなくなることから利用が芳しくなかったものと思われる。土休日に関してもゴールデンウィーク期間中は最大15本のノンストップ臨時列車を運行しているが、ゴールデンウィーク終了後は6往復に抑えられており、6月も同様の設定をしていることから利用が安定してきているものと思われる。普通列車が毎時4本なのにノンストップ列車が毎時2本しか設定できないのは、朝ラッシュ時でも毎時6本しか運行しておらず、運用を名一杯使っているためだと思われる。

2. リニア鉄道館とレゴランド効果はいかに

リニア鉄道館開業時には目立った増発が行われなかったが、なぜ今回レゴランド及び周辺の商業複合施設整備で土休日に6往復実質増発が行われた。しかしレゴランドや商業複合施設メイカーズピアは人で賑わっているのだろうか?

レゴランド名古屋は開業後約2ヶ月経過したが、早速水筒持ち込みを可能にしたり、ファミリーパスポートを新発売することにより家族連れを割安にする措置をとることを公表した。まだまだ2ヶ月とはいえ、目標には及ばないようだ。また商業複合施設に関しても、売り上げが目標の10%しか行かなかったため2ヶ月で閉店した店舗もあるほどで、実態は芳しくないようだ。東京や大阪などの大都市の場合、周辺にも大都市を擁していることが相まって多くの人が訪れるが、名古屋は付近に政令指定都市がないこともあり、なかなか人集めに苦慮しているようだ。リニア鉄道館に関しては博物館を持たないJR東海が「本物の新幹線」を展示するために建てているため赤字だったとしても潰すことは考えにくいが、レゴランド名古屋や商業複合施設メイカーズピアの店舗は今後も撤退する可能性も考えられる。名古屋圏は2020年頃まで人口増加が見込めるが、今後どのように取り込むのが注目したい。

3. 結び

今回のあおなみ線の臨時列車運行については平日は3ヶ月で中止に至ったが、土休日は1日6往復のノンストップ運行で安定したようだ。今後のあおなみ線の収益増加は周辺の娯楽施設の発展にかかっており、その施設に影が忍び寄る中、今後どのような対策を打つのか見守って行きたいと思う。

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